コロナ禍で迎える新年ーー。
お正月には、家族の健康と幸せな一年を寺社で祈る「初詣で」が“当たり前”だったが、今年は鉄道各社も、大みそかの終日運転を見合わせており、例年どおりの参拝というわけにはいかなそうだ。
しかし、全国の神社やお寺では、安全にお参りできるよう、感染対策を講じているという。本誌は、例年100万人以上が初詣でに参拝するところをはじめ、人気20寺社の取り組みを調査。さっそく、どんな対策が行われているか見て行こう。
■「6つの基本」
埼玉県神社庁をはじめとする30の都府県神社庁は、「変わらない祈りのために」というキャンペーンを展開し、専門家の指導のもとに作成したコロナ対策の「ガイドライン」を内閣府にも提出。安心してお参りするための6つのお願いをしている。
(1)マスクを着用しよう、(2)参拝時期をずらそう、(3)距離を保とう、(4)混雑をさけよう、(5)事前に状況を確認しよう、(6)団体の場合は、日程や人数を調整しよう。
「近くの氏神様へのお参りなら、三が日でも人の多い時間を避けてお参りをしていただきたい。混雑が予想される神社へは、日にちをずらしてお参りされてはいかがでしょうか?」(埼玉県神社庁参事・武田淳さん)
参拝者が例年300万人を超える明治神宮と成田山新勝寺をはじめ、各寺社が参拝の時期をずらす「分散参拝」を推奨している。
12月からの「幸先詣」(広島護國神社)をはじめ、初詣でについては、1月末まで(川崎大師)や2月2日の節分まで(住吉大社、鶴岡八幡宮、鹿島神宮、神田神社)と、期間を延ばす寺社も多い。
■ライブカメラで混雑状況を確認
成田山新勝寺では、成田市の観光協会が混雑状況をライブカメラで配信。自宅でも混雑状況を確認できるようになっている。
「さらに成田市での取り組みとして、参道から境内まで“3密”を回避するため、歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが注意喚起する録音音声を流しています」(成田山新勝寺企画課・松本温さん)
全国の寺社は新旧の知見からコロナ対策を講じている。だからこそ、参拝する側も基本の対策は守りたい。くれぐれも密を避けて、幸せを祈りに参りましょう!
「女性自身」2021年1月5日・12日合併号 掲載