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鮮やかな緑色と苦みのイメージが強いピーマン。じつは、その内側にある“白い部分”に驚きのパワーがあるという。1日3個を食べ続けることで得られる、女性にうれしい健康効果とはーー。

 

「22年前、私はひどい冷え症に悩まされていました。何かよい食べ物はないかと試していて、たまたま家にあったピーマン3個を夕食に食べてみたのがその効果に注目するきっかけでした」

 

こう話すのは、ピーマン胎座の薬理で特許証を取得している楠本季一さん。ピーマンを食べた晩、ふだんは足が冷たくて靴下をはいて寝ていた楠本さんが、足がホカホカして靴下を脱いでしまうほどだったという。

 

「驚いて、ピーマンの薬理効果について研究をはじめたのが、私とピーマンの出合いでした」

 

ピーマンの語源はフランス語で唐辛子を指す《ピマン》。見た目からもわかるように、唐辛子の仲間なのだ。

 

「唐辛子には『カプサイシン』という辛味成分が含まれていて、これが血行を促進し、冷え性などに効くことはよく知られています。じつはピーマンの胎座には、辛くない『カプサイシン系物質』が多く含まれています。そしてこの物質にはカプサイシン以上に血液循環を促進させる効果があり、冷え性を改善することがわかってきました」

 

胎座とは聞き慣れない言葉だが、ピーマンの内側にある白いわたと種と隔壁の部分を指す。カプサイシン系物質のほとんどがこの部分に含まれているのだとか。

 

■ピーマンに含まれるカプサイシン系物質の効果5

 

【1】冷え性改善

カプサイシン系物質が脳神経に作用。血行を促進し血流も改善。体を温めてくれる。

 

【2】ダイエット

基礎代謝を高め、脂肪を分解。コレステロール値の上昇も抑えてくれる。

 

【3】かぜ予防

ピーマンに含まれるビタミンEと相互作用で、新陳代謝を高め、かぜを予防。

 

【4】アンチエイジング

ピーマンに豊富に含まれるビタミンC、ビタミンEとの相乗効果で、体の老化の原因となる活性酸素の増加を防ぐ。

 

【5】鎮痛効果

痛みを伝える神経伝達物質に作用する。

 

「ピーマン全体で、わたに8割。隔壁に2割程度。果肉や種にはカプサイシン系物質がほとんど含まれていません。ピーマンの薬理効果を活用するにあたり、これはたいへん有利なことでした。なぜなら、毎日果肉を含め、ピーマンを3個食べるとさすがに飽きてしまいます。ところがわたの部分は無味無臭。そのため飽きずに食べ続けられるのです」

 

楠見さん流の食べ方は簡単。ピーマンの胎座と果肉を分離させたら、電子レンジに入れ、500Wで3分間加熱するだけ。好みで醤油をつけるとおいしく食べられるという。残った果肉の部分は捨てずに炒め物やみそ汁の具にすると無駄にならない。

 

ピーマンに秘められたおいしい効果、あなたもぜひ試してみては?

 

「女性自身」2021年4月27日号 掲載

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