子供に栄養のあるものを食べさせたいのに、なかなか食べてくれないーー。世の中のママの多くが抱える悩みだろう。2児の母である元テレビ東京のアナウンサーの亀井京子さん(38)も、ずっと悩み続けてきた。
「小学5年生になる息子は、幼い頃から食が細くて。好き嫌いがあるというより、そもそも絶対量が食べられなかったんです。でも周囲からは、『パパが野球選手だから、きっと将来大きくなる』と言われるのですが、身長が延びなくて……。私も息子も、ずっと悩んで来ました。
それこそ、おにぎり1個食べたら、その日は『ずっとお腹いっぱい』という子。クラスで整列すると、一番前でした。
なんとか食べてもらおうと周りの子よりも小さいお弁当箱にして、食べ切れたら幼稚園の先生に褒めてもらって、食べる達成感を味わうところから始めて、少しずつ食べられるようになっていきました」
亀井さんの夫は、巨人、日本ハム、横浜DeNAに所属した元プロ野球選手の林昌範さん(37)。現在は野球解説者として活動しながら、家業である船橋中央自動車学校の経営に携わっている。息子も、父の背中を見て野球を始めた。
「幼稚園時代から野球をやっています。身体が小さいことも、本人が野球をやっていなければ、親としては健康でいてくれればそれでいい。でも、息子本人がマウンドに立って、『もっとボールを遠くに、早く投げられるようになりたい』と欲が出てくると、どうしても身体作りは意識しなくてはいけません。親としては、何よりもケガをしないようにしてもらいたいものですから……。
娘は中学1年生になりますが、クラシックバレエを3歳くらいから習っています。息子に比べて娘は昔からよく食べる子だったので、身長が高い。いまでは『服がない』と言って困っているくらいです(笑)。ただ、野球とは違いますが、ケガをしないような身体作りをしなくてはいけないことは共通しています」
現役選手時代の林さんは、故障に悩まされ続けてきた。2007年に結婚した亀井さんは、そんな夫の苦悩を傍らで見続けてきた。
「夫は結婚したころに肘を故障したのですが、栄養士の先生に身体を診てもらったら、たんぱく質が足りていないという話になって。リリーフピッチャーって、毎日のように登板するので、毎日きちんと食事でもケアする必要があるんです。先生からは、『栄養のバランスとたんぱく質不足がケガの原因のひとつになっています』と指摘されたんです。
肘を壊すと、肘をかばって肩に悪影響が出る。放っておくと肩が壊れて、また別のところに…という具合に、悪循環に陥ってしまう。全部つながっているのですね。そうしたこともあって『食から全部変えよう』と、栄養士の先生の指導を受けながら食事を改善することにしたんです」