「50歳をすぎると、化粧の悩みが一気に増えていきます。潤いをキープする力が弱まり、肌が乾燥しやすくなってしまう。また、肌の黄ぐすみも出てきます」
こう語るのは、日本化粧品検定協会の代表理事・小西さやかさん。そんな悩みを受けて、今オーバー50向けの化粧品が増えているという。50代向けコスメのプロデュースもする美容家の鈴木絢子さんはこう語る。
「ターンオーバーが遅れることで角質がはがれにくくなり厚みが増すため、化粧品が浸透しづらくなってしまいます。頬が脂肪の重みで落ちてきて、ほうれい線が深くなってしまう。ファンデーションをつけて笑うと、そのままほうれい線の形が残ってしまうという人も」(鈴木さん)
年を重ねると、若かったときに使っていた化粧品ではいろいろ不都合が出てくるそう。資生堂の50代向け化粧品「プリオール」は“大人の七難”として「凸凹、影、色、乾く、下がる、見えにくい、おっくう」を挙げている。
はたして、どの化粧品を選べばいいのか。そこで、ドラッグストアで買える50代向けのおすすめベースメイク商品を、小山さんと鈴木さんに教えてもらった。
タンパク質が糖や脂質の分解物と結合することで起こるのが黄ぐすみ。50代以上の女性に悩んでいる人は多い。
「ピンク系お化粧下地を使うと、黄ぐすみはカバーできます。『コフレドールグラン カバーフィットベースUV』(カネボウ)は、コーラルピンクなので、肌を明るく仕上げてくれますね」(小西さん)
50代以上のものは、乾燥した肌に定着しやすく、しわが目立たないように作られているのが特徴だ。
「おっくうな人にぴったりなのが、『プリオール おしろい美白乳液』(資生堂)。肌荒れと、メラニンの生成を抑える効果があり、乳液なのにおしろいにもなります。また、『エルシアプラチナム クイックフィニッシュBB』(コーセー)は肌にポンポンおいて手で伸ばすだけで、くすみをカバーできます。さらに、『プリオール 美つやBBジェルクリーム(資生堂)は、さっと塗るだけでしみやしわをカバー。これらはファンデに近いので、ご近所への外出ならこれで十分かも』(鈴木さん)
忘れてはいけないのは生え際の白髪だ。これがあると、顔全体が膨張して見える。
「『プリオール ヘアファンデーション』(資生堂)はブラシでひと塗りするだけで、ベタつきもなく白髪を隠してくれます。髪も含めて“顔”というのを忘れないでください」(小西さん)