「そる腹筋」で夏のダイエット、従来の3倍の効果ある実践法とは

体形が目立つ季節、ぽっこりお腹をなんとかしようと腹筋運動……つらいですよね~。「そる腹筋」なら力を入れることなく超ラクチン、これなら続けられそう!

 

「じつは腹筋運動がつらいというのは誤解です。腹筋は1日たった10秒『そる』だけで、鍛えることが可能です」

 

そう語るのは、理学療法士でヨガインストラクターの中村尚人さん。これまで腰痛など姿勢の問題を抱える1万人もの患者を見てきた中村さんは、従来の「あおむけになって上体を起こす」腹筋運動とは真逆である「そる」腹筋運動を提唱。

 

今年そのメソッドを紹介した『「そる」だけでやせる 腹筋革命」(飛鳥新社)を出版したところ、あっという間に品切れになるなど、現在話題沸騰中だ。

 

でも、なぜ「そる」だけでお腹がへこむの? そこで、そのメカニズムを中村さんに聞いた。

 

「もともと、筋肉には重力に対して2つの動きがあります。1つは『求心性収縮』といって、重力に逆らう動き。たとえば、コップを持ち上げる際に腕を曲げるのはこの求心性収縮によるもので、『筋肉を縮める』動きです。対して、持ち上げたコップを落とさないようテーブルにゆっくり置くのは、重力に対して物体を制御する『遠心性収縮』によるもの。『収縮』といいつつ実際は『筋肉を伸ばす』動きで、僕がおすすめする『そる腹筋』は、この『遠心性収縮』に着目したものです」

 

この2つの概念はもともと存在するものの、これまで医学界で注目されることはあまりなかったという。

 

「でも、数年前にその役割にふと気づき、『筋硬度計』という器具を使って全身の筋肉を測定してみたのです。すると、腹筋で求心性収縮を使うのは朝起き上がるときぐらいで、それ以外は、ほぼ遠心性でした。つまり腹筋は『筋肉を伸ばす』ことが重要なんだとわかりました。その矢先に、従来のあおむけになって上体を起こすシットアップという『縮める』腹筋運動は、腰を痛めるというニュースがアメリカで報じられ、『やっぱり、腹筋は伸ばして鍛えるものなのだ!』という確信に至ったのです」

 

こうして考案されたのが「そる腹筋」。たった10秒、呼吸と組み合わせて上半身をそらすというもので、シットアップに比べて疲労感は3分の1なのに対し、効果は1.2倍あることがわかっている。

 

そこで今回は、骨盤のゆがみや開きが出やすい世代である本誌読者向けに、中村さんが特別バージョンを考案。

 

【ステップ1】足指を上げる

 

両足を腰幅に開き、平行にして立つ。両手を脚の付け根(鼠径部)に添える。足の指をそらせ、床から浮かせる。足指を上げると重心が正しい位置に修正され、骨盤がロックされて姿勢が安定。ひざ、股関節も自然に伸びる。

 

【ステップ2】両手を頭の後ろで組む

 

親指を下に向けて両手を組む。首に負荷がかからないように、両手で支えながら、後頭部を上に持ち上げる。息を吐く。自然と胸が開いて肋骨が持ち上がり、つぶれたお腹も伸びて引き上がる。

 

【ステップ3】上体をそらせる

 

首を引き抜くイメージで頭を後ろに傾ける。胸の中の風船が体を持ち上げるイメージで。息を吸いながら上体を後ろにそらせてから2呼吸キープ。

 

【応用】座りながら

 

椅子に浅く腰掛けて、両足をひざよりも手前に引き寄せて。足首が曲がることで、骨盤がロックされ、お腹がしっかり引き伸びる。5呼吸キープ。

 

目標は3カ月。中村さんの生徒たちからは「体重が5キロ近く減った」「ウエストが3センチ以上減った」などうれしい報告が相次いでいるが、なかにはたった2週間でウエスト1.7センチ減ったという声も!

 

「また、『そる腹筋』をおこなうと背筋力も自動的にアップするため、姿勢もよくなります。背筋を鍛えるには求心性収縮、つまり筋肉を縮める運動が重要なのですが、腹筋を伸ばすことで背筋が縮むので、一石二鳥になるのです。現代人はスマホなどの影響でうつむきがち。でも姿勢が悪いと心臓や肺がつぶれて呼吸や循環が悪くなり、疲れやすくなるほか、ストレスホルモンといわれるコルチゾールの分泌量も増えてしまいます。こうしたデメリットも『そる腹筋』で姿勢ごと改善しましょう」

 

腹筋後は整った姿勢を5分間キープするよう心がけると、効果はさらに上がるという。この「そる腹筋」は胸が広がり心臓の圧迫が取れるので、血圧や心拍数が上がらず、苦しくならないのもポイント。

 

短時間で、体だけでなく気持ちもリセット。令和最初の夏は、「そる腹筋」で軽快な体と心を手に入れよう。

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