次々と発覚する食材偽装問題。「しかし、裏を返せば安い食材でもきちんと料理すればおいしくいただけるということ。お店でウソをついてお金をとれば問題ですが、家庭で安い食材を上手にアレンジできれば喜ばれるはず」
そう話すのは、料理研究家のささきのりこ。さん。そこで、財布に優しい食材で高級料理に見せかけるテクニックを、ささきさんに教えてもらった。
【食感が似ている食材をベースにせよ】
「基本はすべてこれです。えのきの軸を輪切りにすれば帆立の貝柱風になりますし、エリンギのコリコリ感はアワビに似ています。まずは食感を再現して、足りない味を調味料で足しましょう」(ささきさん・以下同)
【パサパサ肉には“油脂”をプラス】
「安い赤身の肉や魚に高級感を出すなら、バターやマヨネーズなどの油脂をプラス。無料でもらえる牛脂は、高級牛肉の風味を出すのにピッタリ。ギョーザやハンバーグなど、ひき肉料理に混ぜても」
【乾物、加工食品……身近な食材もアレンジしよう】
「乾燥エビや高野豆腐など、保存が利く乾物は偽装美食の強い味方。ちくわやベーコンなどの加工食品は、もともと味がついているのが魅力。ちくわをイカに見立てるときは、焼き目をはがすとより“それらしく”なりますよ」
【偽装美食テク例10】
1 硬いステーキ肉+まいたけを漬けた水+牛脂(ワンランク上の高級ステーキに)
2 エリンギ+中華スープ+オイスターソース(コリコリアワビのうま煮風)
3 鮭の白子+塩・コショウ+薄力粉(超高級フォアグラ風バターソテー)
4 カニかま+乾燥エビ(海鮮風味豊かなカニ炒飯)
5 赤身の牛肉+パセリバターを挟んで揚げる(コクたっぷりの豪華カツレツ)
6 マグロの赤身+マヨネーズ+ごま油(まるで高級トロ!こってりユッケ)
7 はんぺん+豆腐をフードプロセッサーに(みんな大好きウナギの蒲焼き風)
8 高野豆腐+鶏皮+から揚げ粉(ジューシーから揚げ)
9 とんぶり+ナンプラー(高価なキャビアもどきに)
10 えのきの軸+アンチョビバター(うま味たっぷりの帆立風ソテー)