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「マグカップにミルクティーを入れて電子レンジで温め直したとき、カップの取っ手が熱くならなかったので、『ここに煮物を入れてみたらどうなるかしら?』と試したのがきっかけです。食材と調味料を入れてチンしたら、けっこうおいしくできて。そこから“マグカップごはん”のレシピ考案を始めました」

 

そう語るのは、料理研究家で電子レンジ調理の第一人者でもある村上祥子さん。子育てが一段落した世代は特に、ひとり分の食事をつくるのは面倒だからと、菓子パンやおにぎりだけで昼食を済ませてしまうことが多いと聞く。けれどこの調理法なら、食材をまとめてレンジ加熱するだけだ。

 

電子レンジ調理の基本の“キ”が次の4つ。

 

【1】耐熱性カップを使用する

 

まずはカップの仕様を確認。耐熱性でないもの、耐熱温度が140度未満のものは電子レンジ調理には不向きなので使用しないこと。また、ステンレス製やうるし、金箔などで装飾された器はこげる可能性があるので避ける。

 

【2】冷凍野菜は水けを切ってから

 

冷凍野菜を使うと便利だが、そのまま電子レンジ加熱すると水っぽくなってしまう。ペーパータオルを敷いて一度解凍してから、ペーパーを取り除き、ほかの具材を入れて調理しよう。生野菜のときも水けを切って。

 

【3】カップの受け皿があると便利

 

水分の多いカレーやシチューなどは、つくる際に吹きこぼれてしまうことがある。マグカップの下に敷く受け皿を用意しておけば、電子レンジ内を汚さず片付けが簡単。また、大きめのサイズのカップを探しておくと安心。

 

【4】調味料はよくからめる

 

フライパンやグリルで焼いたときのような風味を、電子レンジ調理でも出すことができる。ポイントは食材に調味料をよくからませること。味がまんべんなくわたり、表面温度が上がりやすくなって、香ばしい風味がつく。

 

時短というだけでなく、洗い物の手間も省け、調理時にタンパク質・食物繊維・ビタミンなどの栄養素も逃がさないので、一石三鳥ものメリットがある。

 

「メインになるおかずは和食や洋食、中華など、汁物も含めると90ものレパートリーがあります。調味料はめんつゆを使うなど、おいしく食べられるなら、どんどん“手抜き”するべきですよ」(村上さん)

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