8月1日、キウイフルーツ×栄養×食育~栄養士・管理栄養士の卵たちが考案~「キウイでポジティブを届けよう!」レシピコンテスト2024の最終審査会が行われ、110校の応募のなかから一次審査を経て勝ち残った8グループの学生たちがキウイのアレンジレシピを披露した。
一般社団法人全国栄養士養成施設協会が9月1日の「キウィの日」に向けて開催するこのコンテストは今年で2回目。栄養士・管理栄養士の養成施設に通う学生たちに日頃の勉学の成果を生かす場を提供するためのコンテストで、今回のテーマは「栄養士・管理栄養士を目指す学生の視点を生かしたキウイを使用したヘルシーでポジティブになれるレシピ」。
キウイと言えば、そのままでも十分美味しいし、ヨーグルトと一緒に食べたりしてスイーツのイメージがあるが、このコンテストは食事の食材として扱っている。食物繊維が豊富なグリーンキウイや1個で1日に必要なビタミンCが摂れるサンゴールドキウイなど、生活習慣病の予防やダイエットや美肌にも効果が期待できるだけに、さまざまな食べ方があると嬉しいかぎり。栄養士や栄養管理士を目指す学生たちが考案するキウイレシピはどんなものがあるのか、ワクワクしながら授賞式を取材しました。
■最優秀賞は妊婦さんにもうれしい「トマトキウイ鍋」
最優秀賞を受賞したのは、女子栄養短期大学部のキウイスマイルチームが作った「トマトキウイ鍋」。鶏むね肉、じゃがいも、ブロッコリーなどを土鍋で煮込んでから、仕上げにチーズとバジルとともにキウイを盛り付けたもの。妊婦さんに向けたレシピで、不足しがちな栄養素(ビタミンCなど)が豊富に含まれていて、つわりで苦しむときでも食べやすいように水分を多く含む食材を使っている。
審査員長の服部幸應氏も「すべてのレシピを試食させてもらいましたが、みんな甲乙つけがたいほどの出来栄え。この鍋は味のバランスもよく、食べたときに口の中でキウイと素材との調和を感じられました。大したもんですね」と太鼓判を押した。
キウイスマイルのメンバーは「まさか最優秀賞をいただけるなんて思いませんでした。沢山の人に協力していただきました。お世話になった方々にいい報告ができてうれしいです」と笑顔を輝かせていた。
優秀賞は愛国学園短期大学のカレー好きさんの「キウイのまろやかココナッツカレー」。20代から40代に向けてのレシピで、エビや玉ねぎ、トマト缶を使い1日の推奨されるビタミンCのほか、若い女性に不足しがちなビタミンEや鉄、食物繊維も多く含まれ、煮込まず時短で気軽に作れるエスニック風カレー。バラの花びらのように添えたキウイがポイントに。
全国栄養士養成施設協会副会長・香川明夫氏は「国民食であるカレーを嫌いな人はいませんから、日常の食生活に活用できるレシピです。素材もよく、(今回唯一)1人での制作。家庭でも料理はひとり仕事、1人でも作りやすいという点も重要」と絶賛。
カレー好きさんは「こんな素敵な賞をいただけて嬉しいです。これを機に美味しいものをもっと提供していきたいと思います。正直言うと最優秀賞が良かったですが(笑)」とユーモアを交えて受賞の喜びを語った。
ゼスプリ賞は三重短期大学・美肌になり隊グループの「健康、美肌にうれしいサマーロール」。キウイの力で体の中から美しくダイエットしたい人向けのレシピで、サーモン、ささみ、アボガドロ、紫キャベツなどをライスペーパーで巻いて生春巻きにしたもの。カリウムが豊富で取り過ぎた塩分(カリウム)を排出してむくみ防止の効果があるグリーンキウイと、ビタミンCが豊富でメラニン成分を抑える美肌効果のあるゴールドキウイを皮ごと使用し、食物繊維がたっぷり。腸活、便秘解消の効果が期待できるのもうれしい。キウイの断面がキレイで見た目の映え効果も抜群。
審査員のゼスプリ インターナショナル ジャパンマーケティング部長・渋佐奈甫美氏は「みなさんの作品がとても素晴らしく選ぶのが大変でしたが、このレシピは夏の暑い時期に手軽に作れるという点と、キウィの断面がとてもきれいに見えて、目からも舌からもポジティブになれるところがすごいと思いました。また、端切れのお野菜もすべて料理に生かしていて、食材を無駄にしない心掛けに感動しました」と賞賛。
美肌になり隊メンバーは「放課後も残ってたくさん練習して作った甲斐がありました。先生や友達とも仲良くなれました」と学生らしい感想が印象的でした。
他にも特別賞に選ばれた5組のレシピがあり、学生たちのアレンジ力の高さが伺えました。
特別賞は以下5品。
栄養士、管理栄養士の卵たちが一生懸命作ったレシピたちは、おいしくて体にいいだけでなく、思いやりと青春の香りにも満ちていた!