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「シカゴ大学の睡眠・代謝・健康センターのエリン・ハンロン氏ら研究チームは“睡眠不足になると、スナック菓子が食べたくなる”という報告をしました」

 

そう語るのは、順天堂大学医学部教授で自律神経研究の第一人者・小林弘幸先生。研究チームでは、男性11人と女性3人を2つのグループに分け、一方では8時間半睡眠、もう一方では4時間半睡眠を4日間続けてもらったそう。

 

「その後の食事を調査したところ、4時間半睡眠の人は、8時間半睡眠の人たちよりも、クッキーやポテトチップスなどのスナック菓子を多く摂取していたというのです」

 

これは睡眠不足により、食欲増進や苦痛の緩和作用がある脳内大麻といわれる「カンナビノイド」が多く分泌されるのが原因のようだ。ハンロン氏も「睡眠不足により嗜好性の強い食品への快楽的な欲求が強くなった」と解説。

 

「睡眠時間が短いと太りやすい、といわれていましたが、それを裏付ける研究でしょう。睡眠不足が、ダイエットの敵であるだけではなく、生活習慣病や認知症、うつなどになったり、死亡リスクを引き上げたりしていることはご存じの方もいるはず」

 

最近では「7時間睡眠」が適しているといわれている。とはいえ、現代社会で生きていると、しっかり睡眠時間が取れないのが実情だ。

 

「かつての私も、激務のストレスのせいなのかなかなか寝付けず、毎日4時間しか睡眠を取れませんでした。そんな私が今では『7時間睡眠』を続けています。それを可能にしたのが『太もも上げ運動』です。私は、1時間ほどのデスクワークの後は、階段を3段分、上り下りを繰り返します。また、ふだん、歩いているときも、坂道があるとがぜん張り切って上っています。横断歩道があっても、わざわざ歩道橋を使うことも」

 

これらは太ももの運動のため。とくに太ももを高く上げることを意識することが大事だそう。それだけで、「平地をただ歩くよりも3倍も負荷がかかります」と小林先生は言う。

 

「運動不足を解消するつもりではじめた『太もも上げ運動』ですが、睡眠にも効果があると実感しています。これは、幸せホルモンと呼ばれ、夜の快眠を誘う『セロトニン』や『メラトニン』が、適度に負荷のかかった運動により、スムーズに生成されるからでしょう」

 

太ももをしっかり鍛えて、快眠生活を手に入れよう!

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