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「Mサイズの桃の可食部を200グラムとすると、1個に含まれるビタミンEは1.4ミリグラム、ナイアシンは1.2ミリグラムほど。うなぎのかば焼き1/4切れ(約25グラム)に含まれるビタミンEは約1.2ミリグラム、ナイアシンは約1.0ミリグラムですから、桃はうなぎに負けていないんです」

 

そう教えてくれたのは、果物をこよなく愛する管理栄養士の吉田由子さん。桃の旬は初夏から初秋。この時期に桃を食べるのは、単においしいからだけではない。桃には、夏バテ予防に欠かせないスタミナ栄養素のビタミンEとナイアシンが豊富に含まれているという。

 

「ナイアシンは、別名美肌ビタミンといわれます。糖質の代謝を助けて体を元気にするうえ、ダイエット効果も。リンゴ酸やクエン酸などの有機酸にも同様の効果があり、疲労回復には最適です」

 

さらにうれしい栄養素もある。桃の主な成分は、水分と果糖。これが、夏の体にとても効くのだ。

 

「桃を食べれば水分と果糖を一緒に取れるため、熱中症予防になります。果糖は素早くエネルギーになるので疲れたときにもいいですね」

 

さらに、アントシアニン、ビタミンE、カテキンには抗酸化作用があり、アンチエイジング効果も期待できる。

 

「水溶性の食物繊維、ペクチンも豊富です。ペクチンには、整腸作用、便秘解消効果もあります。腸が元気になれば美肌にもつながります」

 

いいことずくめの桃だが、食べすぎはやはりNG?

 

「桃1個(約250〜300グラム)で約100キロカロリー程度のカロリーがあります。果物全般に言えることですが、果糖は取りすぎると肥満の原因になります。とはいえ、果糖は砂糖のように血糖値を急激に上げないので、砂糖入りのお菓子を食べるよりはずっと太りにくい。1日1個を目安に、活動を開始する朝に食べるのが効果的です」

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