冬になると毎年のように悩まされる「冷え性」だが、じつは単に手足が冷えるだけでなく、「万病のもと」にもなる女性の大敵なのだ。
「体が冷えを感じるというのは、これ以上体温を逃がさないように血管が縮んでいる状態で、結果的に全身の血行が悪くなってしまいます。血液はすべての臓器に栄養や酸素を届け、かつ老廃物を回収していますので、これらが滞ればあらゆる不調のもとに。肌荒れ、コリ、貧血のほか、脳疾患や心疾患といった重篤な病気にもつながりかねません」
こう語るのは、イシハラクリニック副院長の石原新菜先生。知らず知らずのうちにやっている日常の“冷え習慣”を見直し、今年こそはにっくき「冷え性」を撃退したいもの。そこで、石原先生が冷え性対策のための“ちょこっと生活改善法”を教えてくれた。
■入浴前はスクワット、入浴後はストレッチを欠かさずに!!
体温の4割は筋肉から作られるが、その筋肉は7割が下半身に集中している。そのため、下半身こそしっかり温め血行をよくすることが大切。下半身の運動は、お風呂の前に行うことで、入浴効果のアップも期待できる!
「血行がよくなるため、お風呂の温浴効果が促進され、体がさらに温まります。さらに、入浴後はストレッチで軽く体をほぐすと、コリを解消。リラックス効果が高まり、寝つきもよくなりますよ」(石原先生・以下同)
冷えの大敵である寝不足を防ぐことにもなるので、朝まで冷え知らずに!
■バスソルトが作り出す“保温ベール”を身にまとおう!!
冷え性対策には、シャワーではなく湯船につかることが必須だが、入浴剤を賢く組み合わせればさらに体は温まる。
「とくにバスソルトは、塩類が皮膚表面のタンパク質と結合して、“塩類被膜”を作ります。この膜が保温効果を高めますので、お風呂から上がるときはシャワーで流さないようにしましょう」
そのほか、炭酸系入浴剤も毛細血管を広げ血行をよくするため、冷え性対策には効果あり。
■寝室にスマホの持ち込みはNG。熟睡こそが冷え防止の基本!!
スマホやパソコンの液晶から発生するブルーライトは睡眠の妨げとなり、健康維持はもとより、冷え性を悪化させる要因にもなるという!
「ブルーライトは目の網膜に強い刺激を与えるため、寝つきが悪くなってしまうのです。睡眠の質が下がると交感神経が優位になってしまい、血管が収縮して冷えが加速することになってしまいます。熟睡する環境を整えましょう!