むくみ、便秘や下痢にも!「鎖骨つまみ」で不調を乗り切る

猛暑の今年、冷房をつけっぱなしの家庭が多い。しかし、それによって例年以上に「クーラー病」に悩まされる人も……。冷え、不眠、むくみと、それを引き起こす“こり”の解消には、鎖骨まわりをつまむことが有効だったのです。

 

「スマホ画面を長時間見たり、重いバッグを持ったり、前かがみの姿勢でいることが長いと、肩まわりが圧迫されてこり固まります。老廃物がたまって血流も滞るので、この時期は肩こりに加え、クーラー病による冷えや不眠、むくみにもつながってしまうのです」

 

こう話すのは、理学療法士の𠮷田一也さん。こりの原因は、猫背や眼精疲労からくるもの、筋肉の衰えによる血流やリンパの滞り、さらには更年期障害など、人によってさまざまなタイプがある。

 

「それでも共通するのは、僧帽筋上部線維と鎖骨のまわりの筋肉がかたくなっているということ。ここを指圧すると血流がよくなって気持ちいいのですが、もみ返しがきて頭が痛くなることがあります。ぶり返さないためには、こりを元から解消すること。筋肉を押すのではなく、皮膚をつまみながらほぐすとすっきりしてきます。特に今、冷房にあたりすぎて体調をくずす人が増えています。つらい症状を緩和させるためにも、鎖骨のまわりについている4つの筋肉、『胸鎖乳突筋』『僧帽筋上部線維』『三角筋前部線維』『大胸筋鎖骨部』に注目し、その表面をつまんでいきましょう」(𠮷田さん・以下同)

 

鎖骨の下は、動脈や静脈、太い血管、リンパ、神経などの通り道。ここがガチガチに固まると血液やリンパの流れが悪くなり、老廃物をため込んでしまう。重点的にほぐしていけば、慢性的なこりや頭痛だけでなく、クーラー病の症状ともおさらばできるという。

 

■鎖骨つまみのやり方

 

鎖骨まわりの4つの筋肉エリアを5秒ほどつまんではがす。エリアは改善したい症状によって組み合わせる。ストレッチしながらほぐしていくと、鎖骨の動きがさらによくなる。ただし、表面だけつまんだり、筋肉まで思いきりつかんだりするのはNG。筋肉の上側の皮膚と脂肪をつまむのがポイント。

 

【1】胸鎖乳突筋

鎖骨から首筋にそって皮膚をつまむ。つまみながら、あごを天井に突き出すように頭を後ろに5秒倒すと、さらに効果的。

 

【2】僧帽筋上部線維

鎖骨上の肩まわりの皮膚をつまんでほぐす。皮膚をつまみながら、頭を反対側に5秒倒すと、さらに効果的。

 

【3】三角筋前部線維

鎖骨下の、肩に近い部分の皮膚をつまむ。皮膚をつまみながら、ひじを曲げずに腕を後ろに5回動かすと、さらに効果的。

 

【4】大胸筋鎖骨部

鎖骨下にある胸部の皮膚をつまむ。反対側の腕のひじを45度に曲げた状態で、肩を後ろに5秒ねじると、さらに効果的。

 

「改善したい症状別に、つまんでほぐすエリアを組み合わせます。ただし、やりすぎは禁物。ひとつのエリアでつまむのは30秒以内にとどめておき、皮膚のトラブルがあるときはやめておきましょう」

 

■夏冷えには【2】+【3】

冷房にあたりすぎると、手先と足先が冷え、こりもひどくなるという悪循環に。最初に僧帽筋上部線維をほぐしてから、三角筋前部線維をほぐすと手足の先まで血流がよくなる。

 

■不眠には【1】+【4】

蒸し暑さや冷房によって呼吸が乱れると、眠りが浅くなる。肺の近くにある胸鎖乳突筋と大胸筋鎖骨部をほぐすと呼吸が整ってくる。副交感神経を優位にするので、安眠を促す。

 

■むくみには【1】+【2】

水分が代謝できずむくんでしまう場合は、静脈やリンパの流れをよくすることが必要。胸鎖乳突筋と僧帽筋上部線維をほぐすと、むくみがとれてフェースラインもシャープに。

 

■肩こりには【2】+【4】

しつこい肩こりは、僧帽筋上部線維をしっかりとほぐすこと。最初はかたくてつまめなくても、徐々にやわらかくなってくる。また、大胸筋鎖骨部もほぐして「巻き肩」を解消しよう。

 

■首こりには【1】+【4】

ストレートネックを治すことで、首こりが解消できる。胸鎖乳突筋と大胸筋鎖骨部をほぐすと、突き出ていたあごが引けてくる。下腹が引っ込むので、S字形の背骨になってくる。

 

■めまいには【1】+【2】

こりが原因で起こるめまいは、歯の食いしばりなど、頭の筋肉を使いすぎて頭痛を伴うことが多い。胸鎖乳突筋と僧帽筋上部線維をゆるめ、頭痛が改善されるとめまいも治まる。

 

■更年期障害には【1】+【3】+【4】

ホットフラッシュやだるさなど自律神経の乱れには、胸鎖乳突筋、三角筋前部線維、大胸筋鎖骨部をほぐす。リンパや血液の流れがよくなり、のぼせやほてりの改善につながる。

 

■便秘や下痢には【2】+【3】+【4】

夏冷えのなかでも、おなかが冷えて下痢や便秘をくり返す人がいる。僧帽筋上部線維、三角筋前部線維、大胸筋鎖骨部をほぐすと下腹が引っ込み、腸内環境が整ってくる。

 

「最初は痛みを感じるかもしれませんが、それはこっている証拠。続けるうちに痛みがなくなり、軽い症状の人であれば4日ほどで効果が出てきますよ」

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