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目にやさしい、とよくいわれるブルーベリー。最近では、その健康効果が肌、血管、そして脳まで若返らせてくれると、ますます注目されているのです!

 

「寝ても疲れがとれない、ストレスがたまっているといった悩みを訴える患者さんに、食生活から体調を改善させる方法も提案しますが、その1つに、ブルーベリーをおすすめすることがあります」

 

そう語るのは、アンチエイジングの専門医で、銀座上符メディカルクリニックの上符正志院長だ。

 

「野菜や果物には体の調子を整え、生活習慣病を予防する働きがあり、最近注目されているのが“ファイトケミカル”です。これは食物が持つ色素や香りの成分のことで、シミやシワの原因となる体内の活性酸素を除去する抗酸化作用があり、同時に免疫力アップや老化予防効果などが期待されています。ファイトケミカルの代表はポリフェノール。ブルーベリーや赤ワインに含まれるアントシアニン、お茶などに含まれるカテキン類など、ポリフェノールには種類が複数ありますが、アンチオキシダント(抗酸化物質)の含有量を比較したORAC分析で、ブルーベリーはぶどうやザクロ、オレンジなどと比較しても抗酸化物質を多く含むことがわかっています」(上符院長・以下同)

 

眼精疲労解消で知られるブルーベリーだが、アメリカの研究でがん抑制効果への期待が報告されるなど、さまざまな健康効果が新たにわかってきているという。

 

「活性酸素が肌の細胞に増えると、線維芽細胞やコラーゲンなどの細胞のDNAを壊し、それがシミやシワの原因となります。ブルーベリーに含まれるアントシアニンは壊れたDNAを修復し、シミやシワの出るスピードを遅くして、日焼けによる紫外線のダメージも防いでくれます」

 

一般的に糖尿病の人は、果糖が含まれる果物はあまり食べないよう推奨されているが、ブルーベリーは別だという。

 

「アントシアニンには、インスリンの分泌を促し、血糖値を下げる働きもあります。むしろ糖尿病の予防になるといえるでしょう」

 

さらに、米タフツ大学などの研究では、毎日24グラムのブルーベリーを90日食べたグループと、プラセボ(偽薬)を摂取したグループに分け、90日後に認知機能のテストをし、結果を比較したところ、ブルーベリーを食べたグループのほうが、認知機能がアップしていた。

 

「研究でははっきりと因果関係まで書かれていませんでしたが、アルツハイマー型認知症は、海馬や大脳皮質にアミロイドβというタンパク質がたまり、神経細胞同士をつなぐシナプスが損傷するといわれています。アントシアニンには傷ついたシナプスを修復する力があるので、認知機能を改善させたと考えることもできます」

 

ブルーベリーにはカルシウムやマグネシウム、マンガン、亜鉛、ビタミンKなどの栄養素が含まれ、これらは骨を強化してくれる。さらに、食物繊維が100グラムあたり3.3グラム含まれているので、腸内環境を整える効果も期待できる。

 

至れり尽くせりの万能のブルーベリーだが、どんな食べ方がいいのだろうか。

 

「アメリカではスーパーの野菜コーナーにボウルでどっさり売られていて、500円ぐらいの手ごろな価格で購入できます。彼らは小腹がすいたとき、サラダのトッピング、主食の付け合わせなどにして毎食食べている人が多いです。1日に50グラム取ることができれば、さまざまな健康効果が得られるでしょう。アントシアニンは皮にたくさん含まれているので、できるだけ生のまま食べるのがベスト。冷凍食品もいいですが、加熱すると栄養素が逃げるので電子レンジにかけないようにして、自然解凍して食べましょう。ヨーグルトにトッピングするとお通じがよくなる効果も得られます」

 

厚生労働省によると果物の目標摂取量は1日200グラムなので、それ以下を目安に。最強果実のパワーで見た目も体の内面も若返ろう!

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