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まぶたの垂れ下がりや目の下のクマ、視力の低下、さらには緑内障など、目にまつわる不調や病気に悩む人は多い。そして、それは年齢を重ねるごとに実感を深めるので、目の使いすぎや老化による衰えだと思われがちだ。

 

しかし、美容矯正サロン「フォルム」院長であり、人体の構造を知り尽くしたゴッドハンド・清水ろっかん先生は、「目のまわりの骨が大きく関係しているんです」と言う。

 

「そのことに気づいたのは、目をぱっちりさせるための美容矯正がきっかけでした。施術をした人から、『視界までクリアになった』という声を聞いたのです。目の状態と目のまわりの骨には何か関係があるぞと予測し、研究した結果、多くの不調の原因は骨のゆがみにあることを確信しました」

 

年をとると、目のまわりがくぼんだり、まぶたが垂れ下がって“目が小さくなった”という人が増える。

 

「これは、加齢によって目のまわりの筋肉がゆるみ、それと一緒に頭がい骨の一部である眼窩骨が下がることで、眼窩(眼球のまわりの穴)がせまくなるのが原因のひとつ。眼球が収まるのに十分なスペースがなくなってしまうわけですから、結果、眼球に圧力がかかって、血流が悪くなります。当然、目の動きも悪くなるし、視神経も圧迫される。これが一連の不調のメカニズムだと、私は考えています」

 

因果関係をさぐるため、日本眼科学会認定専門医である回生眼科院長・山口康三先生にも話をうかがってみた。目の状態は、血流と深い関係があるという。

 

「血液には体じゅうに栄養や酸素を運ぶ大切な役割があります。その流れが滞れば、生活習慣病のリスクが高まることは知られていますが、当然、目にも影響があるわけです。ましてや目には毛細血管が多く、目の中を流れる血液の量は、脳の23倍もあるといわれるほど。視力低下。老眼、ドライアイ、緑内障、白内障、黄斑変性症、網膜症……挙げたらきりがありませんが、さまざまな目の障害が起こる可能性があります」

 

ちなみに、40歳以上の約20人に1人が発症し、失明の危険もある緑内障は、眼圧が高まって視神経が圧迫され、血流が悪くなることで目の働きが失われていく病気。

 

「最近では正常眼圧での緑内障発症も増加していることから、単純な血流の悪化も原因に考えられています。血流が悪くなるのは老化も一因ですが、生活習慣によるところも大きい。現代社会では目も酷使するし、ストレスフルで、血流が滞る原因は山ほどありますから、若い人も安心はできませんよ」(山口先生)

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