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認知症の改善や痛みの緩和、介護する側の心のケアなど、香りを活用した「アロマセラピー」の必要性と効果が今、介護の現場で注目を集めている。実際、香りにはどんな効果があるのだろう。予防医学にも詳しい、セラピストの有藤文香さんに話を聞いた。

 

「アロマセラピーは、エッセンシャルオイルを使った、古くからある自然療法です。エッセンシャルオイルとは、精油やアロマオイルとも呼ばれますが、植物の香り成分を抽出したエッセンスのこと。心身をリラックスさせるだけでなく、ホルモンの分泌を促す、自律神経を整える、脳細胞を活性化させるなど、体と心のあらゆるところに作用して不調を整え、自然治癒力を高める力があります」(有藤さん・以下同)

 

植物によって香りが異なるように、その効能もさまざまだという。

 

「たとえば、イライラしたときにかんきつ系の香りを嗅ぐと落ち着きますが、それは、精神を落ち着かせる効能があるから。逆にいえば、かんきつ系の香りが心地よく気になるのは、イライラしているとき。その時々で気になる香りとその意味を知ることで、隠れた不調を知ることができるわけです」

 

【こんな香りが気になったら、こんな症状のサインかも】

 

更年期世代が注意したい症状をピックアップ。ふだんより気になる香りがあれば、その症状の予兆だ。今の体を見つめ直し、早めの対処を。それぞれどんな香りなのかは、アロマショップなどで嗅いで試して。

 

■ゼラニウム、ローズオットー、フランキンセンス → 更年期障害

ゼラニウムとフランキンセンスはホルモンのバランスがくずれ、心が不安定になっているとき。ローズオットーは婦人科系のトラブルや、体の潤いが不足している可能性も。

 

■ティーツリー、ユーカリ、サイプレス → 免疫力低下、風邪、アレルギー

ウイルスや細菌、アレルゲンから体を守るバリア機能が低下しているサイン。ティーツリーは皮膚の感染症、ユーカリとサイプレスは呼吸器系トラブルがある場合も。

 

■ローズマリー、ジンジャー、シナモン  冷え症

これらはすべて体を温める香りで、全身の血のめぐりが悪くなっているサイン。ローズマリーは神経系の疾患、ジンジャーとシナモンは活力と精力の低下の可能性もある。

 

■ベルガモット、ラベンダー、サンダルウッド → 睡眠障害、ストレス

精神的不調のサイン。ベルガモットは睡眠の質の低下や肌荒れなどストレスに起因する不調、ラベンダーは神経の高ぶりや睡眠不足、サンダルウッドは心に不安がある場合も。

 

■ミント系、かんきつ系(レモンやオレンジなど) → 胃腸の不調

消化不良や下痢など、消化器系のあらゆる不調のサイン。ミント系やレモンは食べすぎの可能性も。オレンジはおなかが冷えている場合が多いので、温かいものを口にして。

 

■ラベンダー、サンダルウッド、カモミール → 高血圧

いずれも血圧が高くなっているサインだが、ラベンダーは精神的なことに起因する場合が多く、サンダルウッドとカモミールは血のめぐりの悪化に起因する可能性がある。

 

「人間の感覚は正直なので、イヤだなと感じる香りは避けましょう。不調を増長させる可能性もあるからです。まずは、好きな香りのアロマオイルを数種類選び、日によって変化する、気になる度合いの差を感じてみてください」

 

そのためには、嗅覚そのものもきたえたいところだ。

 

「嗅覚は、五感の中では衰えにくく、きたえれば回復するといわれています。ディフーザーやアロマスプレー、アロマバスなど、アロマオイルを使用したものに限らず、ハーブティーや、春菊や三つ葉などの香りのいい野菜をとり入れて、意識して嗅ぐといいですね」

 

「女性自身」2020年12月29日号 掲載

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