画像を見る

「日本人の40〜50代の女性は世界で最も睡眠時間が短く、平均して5〜6時間程度ですが、短い睡眠時間は肥満の要因にもなります。睡眠をコントロールすることが、体重コントロールの鍵でもあるといっても過言ではありません」

 

こう話すのは、睡眠学会認定医で青山・表参道睡眠ストレスクリニック院長の中村真樹先生だ。

 

一般的に理想的な睡眠時間は7〜8時間とされているが、睡眠時間が短くなると、グレリンという食欲増進作用のあるホルモンが多くなり、さらにレプチンという満腹感をもたらすホルモンが減少してしまう。

 

つまり、グレリンとレプチンの二重の作用で、睡眠不足になるほど、多く食べすぎてしまう傾向になるというわけだ。睡眠不足が糖尿病や高血圧を招くというデータもある。

 

太らないため、またやせるためにも、まずは睡眠を見直すことが重要だ。そして、しっかり睡眠時間を取るだけでなく、睡眠の質も確保するように心がけたい。

 

そこで、快眠、睡眠時間確保のためのポイントをクイズ形式で紹介!

 

【Q1】足先が冷えているので寝るときに靴下を着用する。○か×か?

 

「睡眠中に体から熱を放射させることは体温調節、そして快適な睡眠のためにも大切です。冷え防止の目的であっても、靴下をはくことで足裏からの熱の放射が妨げられると、体温調節が適切にできず、睡眠の妨げに。足の冷えを予防したいならレッグウオーマーや湯たんぽを」→正解×

 

【Q2】寝るときに少し寒く感じた。このときA:着込んで寝る、B:薄くてもパジャマ1枚、どちらがよい?

 

「厚着をすると寝返りがうちにくく、睡眠の妨げになることがあります。一方、パジャマは通気性がよく、快眠に導いてくれるように作られています。寒く感じるのであれば、布団を重ねる、室温の調節をするなど、環境のほうを整えてください。室温は18〜25度前後が目安です」→正解B

 

【Q3】就寝前のスマホはNG。では、起床直後のスマホは○それとも×?

 

「人の眠りは光でコントロールされており、夕方以降にブルーライトを見ると目が覚めて眠れなくなったりと睡眠トラブルの要因に。朝のスマホは太陽光ほどの効果はないものの、光の刺激による覚醒だけでなく、スマホに注意を向けることで、脳が刺激されて目覚めやすくなります」→正解○

 

【Q4】寝室の香りや寝る前に飲むハーブティーで適している香りは?

 

A:カモミール
B:ジャスミン

 

「カモミールの香りには鎮静作用があります。ほかにも、ラベンダー、スギ、ヒノキも鎮静作用のある香りです。寝る前にカモミールティーを飲んだり、アロマオイルの香りとして寝室に備えておくと、リラックスや快眠につながります。一方、ジャスミンは覚醒促進作用があります」→正解A

 

【Q5】夜型の人は無理してでも朝型に変えたほうがよい。○か×か?

 

「朝型夜型は体質です。夜型体質の人が無理に朝型に変えようとしても、日中、眠気が生じて集中できず、かえってパフォーマンスが下がると報告されています。食欲が増進されて太りやすくなることも。ただ、夜型体質は時差ボケと同じ現象ですから、少しずつ調整すれば改善は可能です」→正解×

 

良質な睡眠を取るために、クイズの答えを役立てよう。

 

「女性自身」2021年5月11日・18日合併号 掲載

【関連画像】

関連カテゴリー: