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寒くなり、朝晩は特に冷え込みが厳しい冬の日。腰が痛かったり、慢性的な肩こりに悩まされている人は多いはず。そんなあなたに、手軽ですぐに効く対処法を伝授! いつもの入浴時間を有効活用しようーー。

 

「コロナ禍がもたらした長期間にわたる閉塞感が、多くの人にとって精神的なストレスをもたらしているようです。これが腰痛や肩こりに出るだけでなく、さまざまな体調不良にもつながっているようです。特に、血流が悪くなって全身が冷えている印象があります」

 

自治医科大学附属病院麻酔科の鍼灸師、中野朋儀さんはこう話す。

 

「特に多いのが腰や肩を中心とする全身のこり、ストレスによる睡眠不足や、胃腸の不調、夜間頻尿などです。その人たちのお話を聞いていると、不調に対してどうしていいのかわからないという不安感が強いことがうかがえます」(中野さん・以下同)

 

ここ1〜2年でそういう相談が急増したと言う中野さん。これからの時代は、どんどん自分で健康法を取り入れていく必要があると感じているという。

 

まずは体の痛みをとって、不安な気持ちを上向きにするためにも、ぜひ行ってほしいのが「体を温める」こと。特に中野さんは仙骨部分を集中的に温める、「仙骨あたため」をおすすめしている。

 

「仙骨はお尻の上のほうにある逆三角形の形をした骨で、この部分を直接温めることで、腰痛が改善されます」

 

仙骨部分は皮膚のすぐ下が骨だ。骨は熱が直接伝わりやすく、骨から伝わった熱が自律神経を刺激し、血流を促進する。また、腹大動脈、総腸骨動脈、内腸骨動脈など、仙骨周辺には大きな血管がある。滞っていた血流が改善されると体温が上がり、痛みが和らいだり、自律神経の調整が整いやすくなる。そうすると自然と気持ちが前向きになるのだ。

 

「実は仙骨のあたりは、全身のなかでももっとも副交感神経に作用しやすい部位です。仙骨周りは血管だけでなく、並走する神経も集まっています。ですから自律神経の調整を働きかけるには最適な部位なのです」 骨盤周りということもあって、この部分を温めることは女性特有の疾患や不調改善にも効果テキメンだという。では、仙骨を温める具体的な方法を教えてもらおう。

 

「お風呂に入ったついでに、仙骨から10センチくらい上の距離から、シャワーで体温より高めの40〜42度くらいのお湯を直接当てて、30秒間ほど水圧で仙骨を刺激してください。これを3〜4回繰り返します」

 

これからの寒い季節は特に「仙骨あたため」を意識して、痛みやこりから解放された不調知らずの体を手に入れよう!

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