お腹のガス張りの犯人は「腸のカビ」発酵食品も食べ過ぎると危険
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■豆や野菜など、多くの種類を食べよう

 

さらに、まもなく3年になる新型コロナウイルスの感染禍はカビの増殖を促進させるという。

 

「不安やストレスがあると唾液や胃液などの分泌が減ります。唾液や胃液があればブロックされる外から入ってきたカビや口腔内のカビが腸まで行ってしまい、そこで増えるのです。外出自粛の巣ごもり生活による運動不足やアルコール量が増えることに加え、加工品や添加物などをとる機会が増えれば腸内の善玉菌も激減。その隙間に腸カビが増殖していくのです」

 

なかでも怖いのが、この腸カビが腸の壁を破壊することだという。

 

「腸壁には、細胞同士が結合して、一定以上の大きさのものは通さないフィルターが備わっています。ところが腸カビによって腸壁の細胞が破壊され、微細な穴が開いて、そこから細菌や毒素、未消化物などが血液中に漏れ出す『リーキーガット症候群』が起こります。ぜんそくやアトピーなどのアレルギー性疾患の原因になるだけでなく、自己免疫性疾患やがんを増悪させるのです」

 

まずは、チェックリスト(下記参照)で、自分の腸にカビが増えていないかどうか確認してみよう。

 

【「おなかのカビ」危険度チェックリスト】

 

 

カビの増殖が疑わしい場合はどうすればいいのだろうか?

 

「カビがすみにくい環境を作ることです。カビの“領地”を増やしてしまう抗生物質は、風邪でも処方されることがあります。本当に必要かどうか医師に確認することも重要です。またカビが増えていると感じたら、甘いものを控えたり、炭水化物を減らしたりすることも有効な手段。遺伝子組み換え食品も極力控えましょう。遺伝子組み換え食品は、抗生物質のような働きをして、善玉の腸内細菌を殺してしまいます」

 

たとえ腸内カビが増殖したとしても、食事改善を行うことで、その勢力をとどめることは可能だ。

 

「多彩な細菌がバランスよく生きている腸内環境ではカビの増殖が防げます。旬の野菜、肉類、魚介類、豆類などバリエーション豊富に食べること。腸内細菌のえさである食物繊維が多い野菜、穀類、海藻やきのこなどを意識してとることがポイントです。またにんにく、オレガノ、ローズマリー、シナモンなど抗菌・抗カビ効果のある食品やハーブを活用してもいいでしょう」

 

カビを増やさない腸づくり。今からはじめよう!

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