■腰痛患者の半数以上に足首のゆるみが認められた
そこで萩原先生は、多数の腰痛の臨床データを取り、患者さんに治療を行った。その結果、半数以上の人々に足首のゆるみが認められ、それを矯正することで痛みやしびれなどの症状が改善したという。
それからというもの、先生は腰痛の検査をする場合、第一に腰椎の検査をし、第二に足首のゆるみを確認している。
足首のゆるみに腰痛の原因がある場合、これを防ぐいちばんの方法が足首テープだと、萩原先生は語る。
なお、腰痛の原因が足首のゆるみとは限らないので、足首テープを行う前に、腰痛の原因が足首かどうかをチェックしておきたい。
「足首にゆるみが生じるのは、骨と骨のつなぎ目である関節をつなぐ靱帯が伸びてしまうからです。捻挫などはその代表例ですね。
また、加齢により足首にゆるみが出ることも少なくありません。こうなると、足の骨が正しい位置に固定されなくなり、足首がゆるみます。
足首テープは、足首の位置をテープで固定し、可動域を正常に保つことにより、足首が動きすぎるのを抑えます。そして、テープで固定することによって、傷ついた神経が少しずつ自然治癒力で再生されるのです」
すると結果的に、腰痛はもちろん、お尻、太もも、膝の内側、ふくらはぎなどのしびれや痛みも大きく改善する。
足首テープでは、素足にテーピングテープを巻いて足首を固定するが、テープの巻き方は、リンク先の図解を参考にしてほしい。
■家事をしたり、歩くときは足首テープで足首の保護を
「足首テープは足首を固定してゆるみを防ぐことが目的なので、テープは伸縮しないタイプを選んでください。
家事をしたり、歩くときはできるだけ足首テープをして足首の保護をしましょう(皮膚にかぶれなどが出たときは中止してください)。
足首にゆるみがある人が足首テープをして歩くと、すぐに足が軽く感じ、足が上がりやすくなります。なかにはその場で痛みやしびれが軽減したと感じる人もいますよ」
ツライ腰痛で困っている人は、ぜひ試してほしい。