■利尿作用がある夜のカフェイン摂取にも気をつけて
夜間の排尿回数が多く、症状がひどい場合は、原因を特定して治療することが必要だ。服薬などで症状を軽減できるので、泌尿器科の専門医に相談しよう。
だが、夜中のトイレが1回程度など症状の軽い人や予防目的なら、運動と食事での対策があるそう。
「運動面では、骨盤底筋体操が有効です」
骨盤底筋体操は、あおむけに寝てひざを曲げ、体の力を抜いて膣と肛門をキュッと締める、緩めるを繰り返すもの。慣れると、立っていても座ったままでもできる。また、散歩やスクワットなどで下半身を鍛えることも有効だという。
「食事面では、朝、トリプトファンやビタミンB⁶を取ると、夜に睡眠ホルモンのメラトニンが作られ、深い睡眠が得やすくなります」
トリプトファンは大豆や乳製品、肉、バナナ、ピーナツに、ビタミンB⁶は鶏肉や魚などに多い。サケなどの焼き魚や納豆などが並ぶ和朝食がピッタリだという。
「最近は熱中症対策として水分をたくさん取るため、カフェインの多い緑茶などを飲む人もいるようですが、カフェインには利尿作用があります。夜はノンカフェインの麦茶などを飲んでください」
健康で長生きするために、夜間頻尿を侮ってはいけない。若いうちから夜中のトイレ対策に励もう。