鍋具材×薬の危険な食べ合わせ ブリしゃぶ×葛根湯で嘔吐の可能性も
画像を見る 刺激が強いキムチ鍋も要注意

 

■ポトフやチーズフォンデュなどの洋風鍋も要注意

 

【3】胃薬×シチュー

 

コロナ流行後、はじめての行動制限のない今年の年末年始。例年以上に忘年会や新年会の予定を入れているとなると、ますます胃薬が手放せない。

 

ところが、市販の胃薬などに含まれる水酸化アルミニウムゲルは、カルシウムやカルシウムが豊富な牛乳との相性が悪いともいわれ、疲労や吐き気、呼吸困難や錯乱などの症状が出る高カルシウム血症などを引き起こす可能性が指摘されているのだ。

 

「牛乳をたっぷり使用したクリームシチューなどは、アルミニウム製剤を飲んでいる人は避けた方がいいでしょう」

 

【4】血糖値降下剤×きのこ鍋

 

きのこは物価高のご時世でも、比較的価格が安定していて、しかも低カロリーで食物繊維が豊富なヘルシー食材。お財布的にも健康的にもやさしいきのこをふんだんに使った鍋を食べたいところだが、血糖値を下げる薬を飲んでいる人は要注意だという。

 

「きのこ全般にいえることですが、なかでもまいたけに含まれるβグルカンという物質が血糖値の上昇を抑えてくれる働きがあります」

 

そのため、糖尿病などで血糖値降下剤を服用している人が大量のきのこを食べると相乗効果で低血糖を起こしかねないのだ。

 

「低血糖の症状としては、最初は冷や汗や手の震え、発汗、頻脈、不安な気持ちが出てきたりします。さらに進むとめまいや頭痛、集中力の低下、場合によっては意識を失うなど救急搬送されてしまうケースもあります。こうした低血糖を避けるためにも、きのこ鍋の中に、高血糖の大根やにんじんなどの根菜、ごはんなども入れて、バランスが偏らないように食べることが望まれます」

 

【5】抗血栓薬×ポトフ

 

「血液をサラサラにするワルファリンなどの抗血栓薬を服用している人は、ビタミンKを含む食材はNGです。ビタミンKが、抗血栓薬の吸収を妨げ、効果を少なくしてしまうためです。ビタミンKが含まれる食材といえば納豆や緑黄色野菜です。ブロッコリーやにんじんをふんだんに入れたポトフなども避けたほうがいいかもしれません」

 

さらにほうれん草を使った常夜鍋、納豆が入った鍋なども要注意といえそうだ。

 

【6】抗結核剤×チーズフォンデュ

 

「イソニアジドなど抗結核剤は、チラミンという物質の代謝を阻害する働きがあります。そのため、チラミンが含まれるチーズとの同時摂取は避けるべきでしょう」

 

チーズの鍋といえば、チーズフォンデュ。ワインと一緒に楽しみたいところだが……。

 

「ワインもチーズ同様に、このチラミンが豊富に含まれています。抗結核剤を服用していれば、体内のチラミン濃度が高くなり、顔面紅潮、頭痛、血圧上昇といった中毒症状が起こってしまう危険性があります。飲むときは気をつけましょう」

 

野菜もたくさん食べられるため、鍋=健康的と考えがちだが、服用している薬によっては不健康になりかねないことを留意しておこう。楽しく家族と鍋を囲んで団らんするひと時は、薬との組み合わせに注意してみて。

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