めまい、動悸、息切れは「隠れ狭心症」のサインかも!病院では「気のせい」診断のケースも
画像を見る 【症状確認】隠れ狭心症を見抜くチェックリスト

 

■生活習慣の改善で予防ができる

 

決して侮れない微小血管狭心症。更年期の女性であることに加え、次のようなリスク要因がある方は要注意だ。

 

「高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病がある方、さらに喫煙は大きなリスクにつながります」

 

前述したように、微小血管狭心症を正しく診断・治療してくれる医療機関は、まだ限られている。J-CMDのウェブサイトでは、検査を受けられる全国172の医療機関を紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。

 

こうした医療機関を受診することで、次のような検査・治療が受けられる。

 

「まず、じっくり問診したうえで、微小血管狭心症が疑われる場合には、心臓カテーテル検査を行い、太い冠動脈に動脈硬化による狭窄・閉塞などがないか確認します。

 

狭窄・閉塞がない場合は、微小血管狭心症が疑われますので、微小冠動脈の収縮や拡張を起こす薬剤を投与したうえで、症状や心電図変化、冠動脈抵抗などを検査。異常が確認できれば、微小血管狭心症と判断して治療を開始します」

 

治療は、飲み薬がメインとなる。

 

「安静時に胸痛が起きる場合はカルシウム拮抗薬を、労作時に胸痛が起きる場合はベータ遮断薬を主に処方します。効果が不十分な場合は、スタチンやACE阻害薬を追加します。これで多くの方は症状が改善されます」

 

早期発見・早期治療につなげることが大事だが、「罹患しないための生活習慣の改善も必要だ」と、下川さん。

 

「喫煙者はすぐに禁煙を。女性の血管は、閉経までは女性ホルモンによって守られていますが、喫煙は女性ホルモンの効果を打ち消すどころかマイナスに作用します。もう一つは、週3回30分ほどの有酸素運動を。とくに微小血管の機能を改善します」

 

隠れ狭心症で苦しまないためにも、まずはこうした正しい知識を持つことが大切だ。

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