「まつげにダニが大増殖」猛暑で相談増加…実は男性・高齢者が要注意な訳
画像を見る まつげのダニが急激に増殖すると、耐えられないかゆみに襲われる……(写真:TY/PIXTA)

 

■メーク用品の清潔には“寿命の見極め”が大事

 

では、まつげダニの増殖を防ぐにはどうすればよいのだろうか。

 

「何よりも、目のまわりの清潔を保つことが大切です。まぶただけでなく、まつげの根元付近まで、やさしく洗いましょう。

 

また、夜はきちんと洗顔していても、朝は簡単に済ませる方もいますよね。起床時についている目やにや皮脂がまつげダニの餌になることも。朝は目まわりの洗顔を怠らず、必ず行ってください」

 

目のまわりの衛生環境とは切っても切り離せない「メーク用品」について、コスメコンシェルジュの吉田葵さんはこう語る。

 

「化粧品は未開封3年、開封1年が使用期限。それを知らずに使い続けている人は多いです。

 

特に気をつけたほうがいいのはアイシャドウ。粉体のものよりも、粘度や水分が多いリキッドタイプ、バームタイプは雑菌が増えやすいので早めに使いましょう」(吉田さん、以下同)

 

アイシャドウブラシ、チップを頻繁に洗う(もしくは交換する)、ふだん指を使ってメークする人は、手洗いと消毒を怠らないという基本的な習慣も忘れず行いたい。

 

ほかにも、アイメークに使う、アイライナーやマスカラがあるが、製品化に際して厳しい検査を受け、抗菌対策がとられているものが多い。

 

「アイライナーやマスカラは液体で粘度も高く、使用期限は短いです。そのために早い段階で乾燥が進み、使えなくなるようにしています。乾いたら寿命。すぐに処分してください」

 

アイメークの正しい落とし方についても、この機会にしっかりおさらいしたい。

 

「目もと専用のクレンジング剤を含ませたコットンを指に挟み、まぶたの上に5秒ほど置いたら目頭から目尻に向かって、スライドしながら優しく拭き取ります。目をつぶったときに残りがちな目のキワは、クレンジング剤を含ませた綿棒でクルクルと拭き取る方法がベストです」

 

また、目のまわりの清潔をより保てる専用商品もある。

 

「眼科などで購入できる、目のまわり専用のアイシャンプーを使用すれば、眼瞼の汚れをしっかりと落とすことができますよ。涙と同じような成分でできているため、しみにくい構造になっています。洗眼が怖いという人にもおすすめです」(井上先生)

 

まつげダニに対する確立された治療法はない。もし目をかいて角膜に傷がつけば、そこから雑菌が入って、失明リスクにつながりかねない……。

 

そんな事態を招く前に、日々の洗顔方法を見直そう。

 

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