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「自分なりにモノを捨てているし、片づけているつもりでしたが、どうしても片づかなかったんです。今まで流行ったありとあらゆる片づけ本も読みあさりトライしてみても、まったくダメ。私は片づけられない人間なのかと思い悩み、落ち込んだこともありました」

 

そう話すのは、茨城県在住の主婦、小口真紀さん(40)。10年前、結婚後に購入した一軒家で、夫、9歳の娘、6歳の息子と4人で暮らしている。家には、自宅でフラワー教室をしていたときの資財や花材、布類などの手芸用品も多く、まとめて一部屋に入りきらず家中にあふれ返っていた。子どもたちのおもちゃや学用品、工作など、家族が増えた分だけモノも増加。何気なく見ていた情報番組で『奇跡の3日片づけ』(講談社)を知ったという。

 

「著者の石阪京子さんが、『家はモノをため込む場所ではなく、家族の思い出を作り、体や心を癒す場所だ』と言っていたのが印象的で。これまで家族のために片づけるという概念がなかったので、衝撃を受けました」(小口さん)

 

『奇跡の3日片づけ』は、3日間できっちり家を片づけ切るというメゾットだ。1日目は各部屋の押し入れやクローゼットなどの収納部分、2日目はキッチンや洗面所などの水回り、3日目がリビングや玄関などの共有スペースと子ども部屋や寝室など各部屋にとりかかる。ただし、無理をして一気にやる必要はナシ。日曜日だけ3週にわたって集中的に取り組むなど、自分のペースで進めればOKだ。

 

手放すモノの判断基準(捨てるだけでなく、売る、あげるも含む)は、役割が重複している、使用頻度が極端に低い、1つの役割しか持たない、代用が利く、など。サイズ違いのザルやボウル、フライパンなどは、たくさんは必要ない。人からもらったけれど好きではないモノやうれしい気持ちにならない思い出の品、1年間着ていない、高かったけれど好きではない洋服も、思い切って手放すのが◎。

 

自宅でフラワー&スワロフスキーのアクセサリーのサロンを開きながら、子育ても頑張りたいと思っていた小口さんは、『奇跡の3日片づけ』を参考にしつつ、石阪さんに直接相談しながら片づけられるLINEレッスンに申し込んだ。3週間かけて見事に一軒家を片づけ切り、念願のサロンもオープン。充実した生活をスタートしたばかりだ。

 

「私が大切にしているのは、自分がどんな暮らしをしたいかを知ることと、家を一軒片づけ切ること。小口さんは、片づけたのちにやりたいことが明確で、家族のためにキレイな家で暮らしたいという意志も強かった。だからこそ片づけが成功したのだと思います」(石阪さん)

 

片づけ完了から3カ月が経過した今でも、小口邸はキレイなままキープされている。石阪さんは、1日15分のリセットタイムを設けることと、買い物の仕方を見直し、常に使いやすさを考えながら生活することを指導している。この2点を常に心がければ、結局キレイに片づけてもまた散らかる“リバウンド”から卒業できるのだ。

 

「まずは自分が変わることが大切です。特にママが主体で管理するキッチンや洗面所をピカピカにして、家族に『キレイなことは気持ちがいい』と実感してもらいましょう。自然と快適さが伝わり、家族も片づけに協力してくれるようになりますよ」

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