東洋経済新報社が、毎年全国の都市を対象に調査・発表している「住みよさランキング」。今年6月に発表された最新版では、1位の千葉県印西市に次ぎ、2位以下は北陸の7市がベスト10入りした。同社発表の最新版「全47都道府県幸福度ランキング」でも、1位に福井県、3位に富山県、5位に石川県と、北陸の県が上位。
他を圧倒して、北陸が上位に名を連ねるのはなぜなのか。All Aboutで不動産情報について解説する中川寛子さんは、北陸の住みやすさについてこう分析する。
「『住みよさランキング』や『幸福度ランキング』は、出生数や持ち家世帯比率、地方税の収入額など、さまざまなデータに基づいて総合的にランキングを出しています。北陸は、女性の就業率が全国トップクラスと高く、しかも出生率も全国平均より高い。子どもの学力が高いことでも有名です。おまけに、家も広く、持ち家率も高い。離婚率の低さも北陸3県に共通しています。こうした要素が、住みやすさや幸福度につながっているのでは」
地方都市とはいえ、’15年に開通した北陸新幹線が金沢と東京を結び、利便性も高い。最近はシネコン併設の大型ショッピングモールも増え、買い物やレジャーに不便を感じることもない。
「転勤で北陸に行ったときにすっかり気に入り、のちに移住した知人もいます。『自然が豊かで、食べ物がおいしい。人もおおらかで、ストレスが少ない』と」(中川さん)
また、東洋経済新報社発表の「移住幸福度ランキング(子育て世帯)」では、1〜3位までを北陸3県が独占しており、移住者にとっても住みやすい土地のようだ。