「『ひと拭きでキレイになるなんて!』『2秒でできるなんて超便利!』などと感動し、次の瞬間は電話に手が伸びている。この興奮こそ、テレビショッピングの醍醐味です」
こう話すのは通販評論家で有限会社スタイルビズ代表・村山らむねさん。多忙だったメーカー勤務時代に通販に目覚め、嫁入り道具は全て通販商品だったほどの筋金入り。現在も食品を中心に1カ月に10点ほど、5万〜10万円も買うそう。いちばんの魅力は「実演」による「感動」だ。
「店頭に陳列されていてもピンとこない商品の性能が、実演で“視覚化”されることがキモです。“ワンプッシュで瞬く間に水切り完了!”とか“2秒でたまねぎのみじん切りができちゃう!”といった“マジック”を目の当たりにすると、私のようなぶきっちょ主婦は『朝のお弁当のために、買うしかない!』となる。この感動が大きいモノは、失敗も少ないです。逆に感動が小さい商品は、買う必要がないモノ。実際、使わないことが多いですね」(村上さん)
テレビショッピング愛用者は芸能人にも多し。まずは、通販クイーンの名をほしいままにする八代亜紀(67)。「QVC」を毎日、深夜に視聴し、1日に5万〜6万円も使うというマニアで、事務所はQVCの段ボールで埋まっている。“おいしく痩せる”“健康にいい”と言われると欲しくなり、ダイエット器具「ウェーブスライダー」「無臭ニンニク粉末 パワーサチヴァミンU」などを次々に購入。
釈由美子(39)は高校時代に買った「スーパーはぼき」以来、「高枝切りばさみ」などの人気商品や「ボディブレード」などのダイエットグッズを大量ゲット。江守徹(74)も「ボディブレード」などの器具で体を鍛えていた時期があった。
「テレビ通販で買うのは“横着”」と語るやくみつる(58)は、卓上冷蔵庫やスチームクリーナー「パワフル シュ・シュ」などの“横着グッズ”を購入。家電を買う芸能人も多く、松任谷正隆(66)も「スチームクリーナー」、飯島直子(49)はマイナスイオン発生器「イオリー霧」を愛用。
キューサイ「青汁(冷凍)」を愛飲する杉本彩(49)、ダニを捕獲できる「ダニシート」を購入した中山エミリ(39)、「ミルサー」や穴あき包丁などキッチングッズを買った松居一代(60)など、芸能人も“今すぐお電話”していた。
ちなみに「高枝切りばさみ」を衝動買いした野口五郎(61)は「商品が届いてからウチの木は全部手で折れるサイズなことに気づいた」と“残念ショッピング”を嘆いていた。