東大文三に合格した50歳主婦に学ぶ「老けない脳」作り方
今春、東大文三の新入生となったのは、なんと50歳の専業主婦・安政真弓さん。彼女は62年、兵庫県姫路市生まれ。地元の名門県立高に進学後、2浪して東大を目指すも叶わず、早稲田大学第一文学部へ入学。フランス文学を学ぶ。卒業後は姫路へ戻り、26歳でお見合い結婚。27歳で長男を、その3年後に二男を出産。子育て時期は完全に専業主婦だった。だが、毎日の勉強は欠かさなかったという。
「外で体を動かすことより、家で歴史の本を読んだり、語学の勉強をするのがなによりも楽しい。自分の好きな勉強をするために、家庭教師や学習塾のパートとか、比較的自由に時間が作れる仕事をやっていました。主婦は時間がたっぷりありますから(笑)」
昨年、東大入学という夢を託していた二男が不合格になり予備校に通うこととなったのを機に、安政さんも一緒に東大を目指そうと考えたという。そして1日10時間、30年ぶり9ケ月間だけの受験生となり、見事合格したのだ(ちなみに二男は残念ながら東大には不合格で、早稲田大学へ入学)。50歳という年齢で合格するからには、きっと、特別な”脳トレ法”があるに違いない。そこで安政さんの生活スタイルから「老けない脳の作り方」を分析してみた。
【1 こまかい手帳記入で目標設定】達成可能な目標を立て、今日何をするのかを鉛筆で記入。やれたことをボールペンでこまかく記録し、手帳の余白を埋めていく。
【2 朝は慌てずゆっくり。まず勉強して、家事はその合間に】「家事を終わらせてから好きな勉強をやろう」と思ったら、いつまでも時間ができない。好きなことの合間に家事を。
【3 パソコン利用はほどほどに、調べものは本でする】疑問があればすぐに調べる。ただパソコンは情報過多でかえって時間をくう。本当に必要な情報だけと考えるなら本がベター。
【4 集中力を養う趣味はストレス解消にもなる】プラモデル作りや手芸など、こまかい作業を楽しむ趣味を。集中力を養うばかりでなく、嫌なことがあったときにも忘れられる。「落ち込む時間」は無駄。
【5「忘れかけ」時にやり直しを】誰だって時間がたてば忘れてしまう。ただ、忘れかけたころにもう一度見直すことで、記憶のキープ力は格段にアップする。
【6 写真アルバムを作り、思い出をしっかりと記録する】整理能力を磨きながら写真でこれまで築き上げてきた人生を再確認。確固たる居場所があるからこそ「新しい夢」へ挑戦できる。