夏休みをローコストで楽しむ「おトク切符&LCC」徹底研究

もうすぐ夏休み。家族で移動する場合、利用するかしないかで出費に大きな違いが出るのがおトク切符の数々だ。そこで家族旅行を計画している人のために、移動手段で少しでもおトクになるテクニックを、専門家が教えてくれた。

「時間に余裕がある人には『青春18きっぷ』(以下18きっぷ)が、いちばんおトクです。一日に乗車する距離が普通運賃で1人あたり2千300円以上なら、おトクです。目安は140キロメートル以上。家族で帰省するときの交通手段にはもってこいです」

そう言い切るのは『青春18きっぷパーフェクト・ガイド2012-2013』(イカロス出版・7月中旬発売)の著者である谷崎竜さん。今年で30周年を迎える18きっぷは、5枚つづりで1万千500円。新幹線や特急には乗れないが、1枚で一日中全国のJRが乗り放題なのだ。

たとえば、東京駅から朝一番に出発した場合、北は秋田県の大館駅、西は福岡県の小倉駅まで到達できる。また、大阪駅発なら、北は山形駅、西は熊本県の八代駅まで。いずれも普通乗車券なら1万円以上の運賃が必要な距離だ。ただし、子供の場合は18きっぷよりも子供料金のほうが運賃が安い場合も多いので注意が必要。

つぎに、7月にジェットスター・ジャパンが成田空港を拠点に運行を開始し、8月にはエアアジア・ジャパンもスタートさせる国内線LCCはどうか。LCCとは、徹底した効率化によって、低価格が実現した格安航空会社のこと。最大の特徴は、シーズンや申込み時期によって常に変動している”定価”のない運賃と、極限までムダを省いたサービスだ。

「最安値の航空券を探すのであれば、間違いなくLCCです。一般的にチケットは売出し日が安く、搭乗日が近づくにつれ値段が高くなっていく傾向があります。LCCのツイッターやフェイスブックをフォローしておけば、半額キャンペーンなどのチケットを先行販売で購入できるケースがあります」

そう話すのは旅行ジャーナリストの村田和子さん。しかし、LCCを利用する際には注意すべき点もあるという。まず、チェックインの締切りが30分前と通常より早く、少しでも遅れればアウト。また、遅延は当たり前で急ぎの移動には不向き。さらに、機内に持ち込む手荷物以外は荷物はすべて有料。そして、LCCでは満2歳から大人と同額の運賃がかかるのだ。それを踏まえた上でこの夏、検討してみてはいかがだろうか。

 

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