10人中9人が若返った「100歳までボケない生活」に潜入密着
「寿命や老化は遺伝によるもの?いいえ、環境要因が75%を占めています。今日から老化は防げるのです!」と断言するのは、順天堂大学の白澤卓二医学博士。『100歳までボケない101の方法』(文春新書)などのベストセラーで知られる、アンチエイジング医療の第一人者だ。白澤先生は『いかに100歳の誕生日を元気に迎えられるか』をテーマに日々研究を重ねている。
今回、白澤先生が提案するアンチエイジングツアーが新潟で行われた。そこで、本誌もその老化防止の環境を体験するべくツアーに参加することに。今回で2回目というこのツアー。前回は10人中9人に若返りの検査結果が出たという。
7月10日。新潟県は五頭温泉郷・村杉温泉『長生館』でアンチエイジングツアー(主催・グローバルズビューロー)は始まった。参加者は60〜80代の男女15人。最初のプログラムは昼食で雑穀米や豚肉野菜炒めなど9品が並ぶ。一見、普通のメニューだが若返り作戦は始まっていた。
「ツアー中の食事は、私がすべて監修しています。今回は薬膳を取り入れ、免疫力を上げ、老化防止に効く塩麹や酒粕もたくさん使用。ぜひご賞味ください」(白澤先生)
午後は白澤先生の『若返りと食事』についてのセミナー。その後、19時に夕食。夕食のテーマは”認知症予防”で、DHAを豊富に含む新鮮なお刺身がメインのメニューだ。食後は宿の近くで満天の星とホタルを観賞、22時過ぎに1日目の行程は終了した。
「大規模調査によると、1日7.5時間睡眠の人が最も長生きしました」(白澤先生)
2日目。朝食は朝7時。朝食抜きは老化のもと。ちなみに白澤先生のふだんの朝食は野菜ジュースで、「週に3回以上飲むと、アルツハイマー病にかかるリスクが激減する」と先生はいう。その後、8時15分に宿を出発。目指すは今回のハイライト、沢登り!狙いは”運動”と”生きがいの創出”の2つだ。
透明な川の水はキリリと冷たく「うわあ!」と歓声が上がる。足に不安があるというご婦人も、スタッフの助けを借りつつ川の中をずんずん歩く。「子供のころを思い出すわね」と、皆楽しそう!それを眺めていた白澤先生はこう解説してくれた。
「心がときめくと、脳に新たな神経細胞が生まれます。童心に返ることは、気持ちだけではなく脳も確かに若返らせるんですよ。ペットでも、アイドルでも、日常の中でときめきの対象を見つけることが重要です」
食事、運動、生きがい創出がぎっしり詰まったアンチエイジングツアーだった。