医師と一流シェフが作るドクターズメニューの調理法が凄い

病気を恐れるあまり”うまいものは体に悪い”と思い込んではいないだろうか?いま、医療のプロと料理のプロがタッグを組んで食通をもうならせる”美味しい健康食”が注目されている。

東京・新橋にある『第一ホテル東京』が、この秋の目玉として打ち出した”抗疲労”和食ランチ「くつろぎ」(1580円)。この和風膳は、大阪市立大学の抗疲労研究チームの研究成果が応用されていて、疲労を緩和する成分のビタミンB1やコエンザイムQ10を多く含む食材が、バランスよく使われている。

調理法も工夫されていて、豚肉は脂のクセを取るために塩麹に漬け、真空パックで一晩寝かせる。そして、70度まで1時間かけて火を入れてからロースト。ストレス解消に役立つバナナは、オレンジジュースで煮てカラメルソースに仕立てられている。このように最先端の医療知識と考え抜かれた調理法で作られているのが、ドクターズグルメなのだ。

大阪市立大学医学部附属病院内レストラン『パティオ』では、抗疲労中華膳「健美」(1300円)が評判に。神戸市の武庫ノ台ゴルフコース内『宝塚ホテルレストラン』でも同研究チームが作ったメニューが人気だ。

北里研究所病院の糖尿病センター長・山田悟医師は、糖質だけを徹底して40グラム以下に抑えたフレンチのコースを開発した。「シェフのみなさんにお願いしたのは、あくまでもお店の味を中心に考えてくださいということ。そのお店の味でありながら低糖質であることが必要なんだと」(山田先生)

ミシュラン一つ星の『エミュ』(渋谷区)、肉料理が有名な『レストラン オギノ』(世田谷区)、大阪市の『リュミエール』などで味わうことができる。どのお店も、糖尿病の患者を持つ家族に、ハレの日の食事として喜ばれているそうだ。

美味しく食べて、家庭でも参考にできる調理法を学んで帰る。それがドクターズレストランの上手な利用法なのかも。

 

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