「今年の『美肌県グランプリ2013』の結果には驚きました。前年に続き1位は島根県でしたが、2位は昨年12位から大幅に順位を上げた石川県がランクインしました」

 

ポーラ商品企画部APEX-iブランドマネジャーの管千帆子さんが語るように、今年の「美肌グランプリ」は予想外の結果が出た。

 

「’12年秋、北海道から東北、北陸地方は例年に比べて気温が高く、夏から秋にかけての冷え込みが穏やかでした。その結果、例年なら秋になって乾燥が進むところが抑えられました。特に石川県は、全国いちばんの降水量でうるおいを保ちやすく、日照時間は全国で13番目に短い(※気象庁調べ)ので紫外線の影響を受けにくい。美肌を保てる気象条件でした」(管さん)

 

昨年本誌は、1位を獲得した島根県を訪ねて理由を探ったところ、“化粧水のようなお湯”の温泉に入る人が多く、たばこを吸わないなどのよい生活習慣があることを突き止めた。ところが石川県は生活習慣と体調のアンケートで17位。睡眠不足で肩こりに悩む人が多いそうだがなぜ美肌? そのワケを探るべく今回は石川県金沢市へ向かった。

 

「石川県は昔から和菓子を中心とした菓子文化が根付いています。甘い物好きが多いのか、総務省の家計調査によると’12年のチョコレート消費量ランキングで石川県は1位の7千838円でした」(県庁の広報公聴室)

 

食べすぎると吹き出物が出るのではと思うが、成城松村クリニックの松村圭子院長は、食べ方によって“チョコレート”は美肌効果を得られるという。

 

「チョコレートの原材料になるカカオに含まれるポリフェノールの抗酸化作用が大きいのでしょう。カカオには赤ワインの2倍ものポリフェノールが含まれていて、肌荒れや老化のもとになる活性酸素を退治します。カカオは種子なので、貧血を予防する鉄分や、肌のバリア機能を回復するマグネシウムなど、ミネラルの宝庫でもあります」

 

さらには、食物繊維も豊富。お肌の大敵である便秘を解消し、血中のコレステロールを下げる働きがある。

 

「ただし食べすぎは禁物。カロリー抑えめのダークチョコレートがオススメです。カカオ本来の効果を発揮するには、カカオの保有率が70%ぐらい、一日の摂取量は板チョコのブロック5~6かけぐらいが目安です」(松村院長)

 

夜には繁華街「片町」に繰り出して美肌女性を探してみた。中でも驚いたのは『ラウンジ耀』のママ・井上耀子さんだ。51歳とは思えない肌ツヤ!

 

「もう、すしが大好物!ズワイガニのメスは地元では『香箱ガニ』といい、小ぶりで安いのでこのあたりではよく食べられています。外子と内子がおいしいので、私も大好きなんです」

 

一般的に蟹の甲羅やエビの脚には「キトサン」という物質が含まれ、免疫力を高めるといわれている。代謝がよくなることで美肌効果も生まれるようだ。また、すしの消費量も、総務省の家計調査によると’10~’12年の平均で金沢は全国2位。すし好きの県民性が見て取れる。

 

世界のコンクールで数多く優勝経験がある、カリスマ・パティシエの辻口博啓さんは、石川県出身。故郷の女性たちの美肌が脚光を浴び、喜びを隠せないようす。

 

「実は私は石川県観光大使なので、美肌県2位という結果はとてもうれしいです。おいしい水や海の幸、食材、温泉がありますので、抜群の環境が整っているからだと思いました。私が作るチョコやケーキも効果を生み出しているのかもしれませんね(笑)。ぜひ“美肌”を目指して、石川県にお越しください」

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