歌舞伎を見に行こう!NHKの歌舞伎入門番組で講師を歴任している歌舞伎ソムリエ・おくだ健太郎さんが、ビギナーでも10倍歌舞伎が面白くなる近道を教えてくれた。

 

◯ふらっと「幕見席」を利用してみる

「たいていの歌舞伎公演は、3本立て、4本立てで行われます。幕見席はその中の一公演だけを見られる席で、だいたい2000円以内で観劇できるのが魅力です。専用の出入口でチケットを求め、エレベーターで上がります。イス席が満員になると、後方での立ち見。舞台を眼下に見下ろすような視界ですが、臨場感は十分。海外からのお客さんも多く、幕見席ならカジュアル服での観劇もOKです」

 

◯「イヤホンガイド」を借りてみる

「お芝居の進行に合わせて、要所要所で解説のナレーションが入る小型レシーバーのレンタルシステムです。歌舞伎座の場合、通常1700円で借りて、返却のとき保証金の1000円は戻ってきます。出演俳優の紹介、お話の背景、踊りの動きの意味など、臨場感たっぷりのコメントを聞けるので、初心者にはこころ強い味方ですよ。僕も演目によっては担当していますので、いつか劇場で“お耳”にかかりましょう(笑)」

 

◯「歌舞伎座ギャラリー」をのぞいてみる

「歌舞伎の海外公演のあゆみや季節にちなんだテーマなど、定期的に展示替えを行って、歌舞伎の魅力を発信しています。昨年、歌舞伎座の新装に合わせオープンしました。美しい衣装や、実際に手にとって音を出せる邦楽器の展示もあります。歌舞伎の豊かな文化を身近に吸収できますよ」

 

◯「屋上庭園」で和んでみる

「歌舞伎座ギャラリーと同じ階にあり、ここへもエレベーターで上がります。旧歌舞伎座で用いられていた屋根瓦、石灯籠などが落ち着いた趣をたたえています。今の建物も瓦屋根も、階段通路から間近に見ることができます」

 

劇場の賢い利用方法を知れば、またひとつ、歌舞伎がぐっと近くなる!

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