「山口県の県民性は、歴史の重さなのか、ほかの県よりも郷土意識がすごく強い。血縁、先輩後輩のつながりを非常に大切にしますね。本をただせば、毛利元就の三矢の教えからきていると思われますが、世話好きで、仲間意識が強いのが特徴でもあります」

 

こう語るのは、県民性研究の第一人者、ナンバーワン戦略研究所の矢野新一さん。吉田松陰をはじめ、明治維新の原動力となった幕末の志士たちが誕生した地、山口県。今年の大河ドラマ『花燃ゆ』の舞台が長州藩とあって、今年最も注目されている場所の1つだ。

 

そこで、矢野さんの協力のもと、今年話題の“山口県の素顔”をトリビア形式で探ってみることにした!

 

【1】首相輩出8人は全国最多!

「薩長土肥で明治政府を作った。そのなかでも長州藩がいちばん功績があった。そして首相の輩出人数が最も多いということからも、山口県人は“日本の政治は山口が引っ張ってきた”という自負がありますね」(矢野さん・以下同)

 

初代内閣総理大臣・伊藤博文(光市)をはじめ、山県有朋(萩市)。通算在職日数の最長記録(2千886日)を持つ、桂太郎(萩市)。寺内正毅(山口市)、田中義一(萩市)、岸信介(田布施町)。ノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作(田布施町)、そして現在の安倍晋三(長門市)まで計8人を輩出。

 

【2】主要官庁のエリート官僚を量産している!

「以前、私どもが独自調査した“エリート官僚輩出率”というものがあります。『政官要覧』(平成21年秋号)から中央省庁の課長以上の出身地を調べ、各都道府県の人口10万人当たりで何人いるかを割り出したデータです。その結果、全国第1位は東京でしたが、第2位がなんと山口県でした」

 

【3】県民性は保守的で頑固。プライドが高い!

「すごく保守的。その理由は、米と塩と紙の三白政策(生産を奨励する政策)というのがあって、昔から豊かな生活を送っていたから、物事を変えることを望まないんです。頑固で、白黒つけたがるのも特徴。山口県の人は男女ともに“まあまあ”というのが嫌い。はっきりと決着をつけたいという性格の人が多いですね」

 

【4】ガードレールが黄色なのには理由があった!

県内には、約1,200キロにおよぶガードレールが設置されているが、その大部分が白ではなく黄色。その理由は、’63年の山口国体の開催の折、景観整備の一環として、特産で県花でもある“夏みかん”の色に統一したためだ。現在も引き継がれ、県民からもよく目立つ色として好評だとか。ここにも“わが道を行く”山口らしさが出ているかも。

 

【5】東京そっくりの地名がいっぱいある!

「周南市内(旧徳山市)には、有楽町、銀座、自由が丘、新宿といった、東京の地名がいくつもある。市役所に聞いたところ、昔、徳山市ができて住民から希望の地名を聞いたとき東京の地名を挙げる人が多かった。それが採用されて、今でも残っているんです。中央への憧れ、上昇志向を感じますね」

 

山口県民は、郷土意識が強く、義理人情にも厚いが保守的で頑固。そして政治が好きでエリート官僚も多く輩出。薩長土肥なんて遠い昔の話と思いがちだが、じつは今でもニッポンを牛耳っているのかもしれない。