「毎回、家じゅうを完璧にピカピカにする必要なんてないんです。15分ならなんとか時間を見つけられるでしょう? わずかなスキマ時間で、家の一部を集中してピカピカにする。これだけで、つねにキレイな家でいられるんですよ」
そう話すのは『伝説の家政婦が自宅で実践! 週末15分そうじ術』(SBクリエイティブ)が話題の鈴木美帆子さん。今、テレビ出演や著書の出版が相次いでいる家事代行マッチングサービス「タスカジ」の共同創業者で統括マネージャーの鈴木さんは、ハウスキーパーの「タスカジさん」を指導している、まさに“家掃除のプロ”。
15分掃除の基本はこうだ。家のなかを掃除法が似ている「リビング・寝室(子ども部屋)」「洗面所・浴室」「キッチン・ダイニング」「トイレ・玄関」の4パートに分け、1パートを15分で掃除する。
「たとえば土曜日の朝『リビング・寝室(子ども部屋)』を掃除。そして、『洗面所・浴室』もやっておきます。日曜日の午前中に『キッチン・ダイニング』をキレイにし、『トイレ・玄関』は夜にササッと。これなら土日ともに、ゆっくりお出かけができます」(鈴木さん・以下同)
もちろん、すべてを週末に済ます必要はない。平日のスキマ時間にやってもいいし、どこか1パーツを頑張るだけでもいいのだ。
「掃除をするのが面倒になる最大の原因は、片付けと掃除がセットになっているから。散らかり放題の部屋は、片付けるだけで掃除する前に疲れます。いちいちものをどかしながら掃除をすれば、当然時間もかかります。ものは定位置に戻し、外に置くものは最低限にしておけば、掃除も短時間で済むんです」
鈴木さんに、散らからない部屋づくりのコツを聞いた。
家をつねに片付けておけと言われても……それができれば苦労はしない! というアナタは、まずリビングにカゴを置こう。
「最大のコツは、床にものを置かないこと。頻繁に使うひざ掛けやバッグなど、ついつい床に置きがちなものの“一時避難所”として、大きめのカゴを用意しておきましょう。あとで定位置や自分の部屋に移動させればOKです」
鈴木さん宅では、ダイニングテーブルの棚のそばにもの入れ用のカゴが置いてある。急な来客があったときは、カゴごと収納すればスッキリ!
「DMや郵便物もテーブルの上に置きっぱなしにせず、キッチンカウンターの下に置いたトレーに一時的に避難させています。そこから必要なものだけ専用ファイルに収納すれば、散らかり知らずですよ」
また、鈴木さん宅のリビングにはほとんどものがない。目につくのは観葉植物とピアノだけ……。子どももいるのに、なんでこんなにスッキリ!?
「学校から帰った子どもが、ソファに荷物をドサッと置けば、リビングはたちまちカオスです。わが家ではダイニングやリビングに、個人のものは置かないルールを設けています。自分のものは自分の部屋にしまえばリビングは散らかりません」
このルールを徹底することで、子どもたちにも収納する習慣がつくという。
「共同で使う洗面所などでは、頻繁に使うものが散乱しないように、パパ用、ママ用、子ども用などに分けて透明のアクリルケースに入れておきます。個々の置き場所を作れば、家族も協力しやすくなりますよ」