(イラスト:マユボンヌ)

猛暑が続くこの季節。風物詩となっているのは、背筋がゾクゾクするような怪談話。でも“怖い話”に登場する妖怪たちも時代とともに変化してきているよう。そこで、その生態をまとめた最新版“妖怪事典”をお届け!

 

「都市化で街が明るくなり、暗闇を好む妖怪がすみにくくなったのではないかといわれます。いいえ、街だけが妖怪の生息地ではありません。じつはここ10年、IT機器やインターネットの闇に出没する“IT妖怪”が急増。出没場所を変え、息づいているんです」

 

こう話すのは、昨年末に長年、個人で収集した資料を『日本現代怪異事典』(笠間書院)として出版した朝里樹さん。朝里さんは新進気鋭の妖怪伝説収集家。なんとこの本は戦後から今日まで世間を騒がせた妖怪譚1092項目を収録して話題になっている。

 

寝苦しい宵、そんなIT妖怪の世界に、あなたをご招待。

 

■自ら広めた噂が現実になるという怪談!「うわさのマキオ」

 

【生息地】
SNSに書くとあの世からやってくる。

 

【目撃情報】
ある女子高生がSNSでオリジナルの怪談を流布させようとして「夜、公園で少年に『ボク、マキオ、いっしょに遊ぼう』と声をかけられ、遊んでいるうちにあの世に連れていかれた」と書き込んだのが発端。彼女は、その直後、本当にマキオに誘われ、そのまま行方不明になってしまったとか。

 

【得意技】
遊んでいるうち、いつの間にかあの世にいっしょに連れていく。

 

【対処法】
夜、公園で少年から「遊ぼう」と言われたら、きっぱり断ること。

 

「この話は瞬く間にSNSで拡散。多くの女子高生が自分が見聞きした実話としてこの話を書き込み、同じように姿を消しているとか」(朝里さん・以下同)

 

■公衆電話から自分のスマホにかけると出現!「さとるくん」

 

【生息地】
あの世からスマホに電話してくる。

 

【目撃情報】
公衆電話に10円玉を入れて、自分のスマホに電話する。つながったら、「さとるくん、さとるくん、おいでください」と唱え、電話を切る。すると24時間以内に、さとると名乗る人物から、スマホに電話がかかってきて、どんな悩み事にも答えてくれる。何度か相談を聞いてくれた後、突然、自分の真後ろに現れ「さとるだよ」。このとき、後ろを振り向くと、あの世に連れていかれてしまう。

 

【得意技】
どんな悩み事にも的確に答えてくれる。

 

【対処法】
最終的に自分の背後に現れたとき、振り向かなければ害はない。決して振り向かないこと。

 

「公衆電話から自分のスマホに電話をして呼び出すところが、まさにIT妖怪です」

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