「猫のしつけ」は不可能ではなかった! 映画やドラマに出演する猫ちゃんたちの“演技指導”を手がける動物トレーナーに、そのテクニックを教わった。

 

「原作を読んだときは胸が熱くなりました。猫にこんなにも人間の心がわかるなら、きっとふだん私が接している子たちも、いろいろ考えているんだろうな、って。でも、その半面、猫と人間が会話する密な関係性を実写化できるんだろうか、という不安もありました」

 

そう語るのは、映画『旅猫リポート』(10月26日公開/企画・配給:松竹)で、福士蒼汰(25)扮する悟の飼い猫・ナナのトレーナーを務めた「ZOO動物プロ」の北村まゆみさん。

 

本作は、ある事情からナナと一緒に暮らせなくなった悟が、新たな飼い主を探すため、ナナを連れてクルマで旅に出るというストーリー。悟とナナの“会話”が見どころのひとつだ。

 

これまで数々の映画やドラマで、猫のキャスティングやトレーナーを担当してきた“猫使いのプロ”の北村さんに、ワガママで気まぐれな猫ちゃんをしつけるコツをうかがった。

 

■「嫌いな音」でイタズラ防止

 

「障子なら、破れない障子に替えることで対処できますが、壁紙やカーテンをのぼってボロボロにされると、ちょっと困りますよね。そういう場合には、猫の嫌がる“音”で、覚えてもらう方法があります。たとえば、壁紙やカーテンをのぼろうとしている直前に、テーブルなどをバンとたたくなどして、猫の嫌がる音を出すんです。これを何度か繰り返していると、猫はトラウマが残りやすい動物なので、『カーテンをのぼる=嫌な音』と覚えてやめてくれます。ただ、注意してほしいのは、決して飼い主さんが音を出していることを気づかれないように。そうしないと、飼い主さんに悪いイメージを持ってしまいますからね」(北村さん・以下同)

 

■とことん話しかけて説得

 

「猫とうまく暮らしていくには、最終的には、やっぱり“ハート”です。猫を飼っている方の多くはそうですが、家に帰ると、普通に『今日、こんないいことがあった、こんなイヤなことがあった』と、猫と会話していますよね。私も撮影に入る前には、猫に台本を読んで聞かせます。今回の『旅猫リポート』でも、ナナに『あなたはじっとするのは苦手だと思うけど、ここはじっとしてなきゃいけないシーンだから頑張ろうね』とか、いつも会話していました。撮影のときでも、犬だと『おいで』を意味する合図を出して呼ぶのですが、猫の場合は、合図だけじゃなく、人間に話すように普通に会話して伝えます。猫は、聞いてなさそうでも、ちゃんと聞いているから、『こうしてほしい、ああしてほしい』ということを話すとわかるんですよ」