「サマー発売最終日、売り場に立っていたら、お客さんの熱気がじかに伝わってくるんです。これはただごとではない。大当たりの予感がありました」
興奮気味に話すのは、大阪府「磯上チャンスセンター」の販売員・俵谷みよ子さん。今年のサマージャンボで、みごと、俵谷さんの売り場からも1等7億円が出たのだ。
「磯上チャンスセンター」がオープンして14年。当初はなかなか当たりが出なかったが、’16年サマーで初の1等7億円。続けて昨年ハロウィン1等5億円と、ここ4年間で計19億円の大当たりを出すお化け売り場になっている。その原動力はなんといっても、オープン時から売り場にいる俵谷さんだ。
彼女は’16年サマー7億円が出た直前に卵巣がんと診断され、手術を受けた。翌年、売り場に復帰し、いまも元気に店頭に立つ。
「私のがんと引き換えに神様が大当たりをくれはっているようで、少しでも長く頑張りたいです」
そんな俵谷さんに大当たりを引き寄せる極意を聞いてみた。
【1】買ったくじの番号をメモる
「売り場から初の7億円が出たとき、私は販売したくじの番号を全部控えてました。当たってほしいと願いながら、1枚1枚ペンで番号を書くことで、当たりを引き寄せる執念のようなものが、くじにこもるのとちがいますか」
【2】買いたいと思った日が当たる
「私もよく宝くじを買うんですけど、先日も、手持ちのお金が300円しかなくて(笑)。でも今日は買いたいと思って、スクラッチを1枚だけ買ったら、5,000円当たってて。やっぱり買いたいと思った日に買わないとあかんと思いました」
【3】当たると思って買う
「売り場『当たらないと思うけど』と、マイナス思考のお客さんに限って、残念ですが、当たった人を見たことない。逆に『今日は当たる気がする』と言って買っていったお客さんからは、よく『ホンマに当たった』と報告が。プラス思考が福を呼ぶのはホンマです」
【4】災厄は当たりどき
「私の場合、’16年サマーを販売中から体調が悪くなり、最後まで販売して、病院に行ったら、がんとの宣告。その直後に抽せんがあり、7億円が出ました。災いと福はあざなえる縄のようと言いますが、なにか身の回りに災厄があったときこそ、当たりどきだと思います」
【5】ツイている人にあやかれ
「売り場にちょくちょく小当たりしている常連さんがいて、窓口で、私の誕生日を聞かれて、9月29日だと話したら、ナンバーズ3で929を買われはったんです。それを横で聞いていた別のお客さんも『じゃあ私も』と買ったら、それがストレート10万円大当たり。ツイている人にあやかるのも当たる近道かもしれません」
俵谷さんは8月の精密検査でもがん再発はなく、無事クリアした。
「売り場から億が出ることで、パワーをもらって、私も元気でいられる気がします。店頭にいると、みなさん、『福分けて』と、私の体に触っていかはるんですよ。あの中に今回の7億円の当せん者がいらしたら、うれしいんですけど(笑)」