今、SNSで「#回文さがし」が話題になっている。そう、回文とは、誰しもが子供のころに一度は目にしたであろう「新聞紙」「竹やぶ焼けた」など“上から読んでも下から読んでも”でおなじみのアレである。

 

「ホトトギス、おすぎと徒歩」
「夜、国木田独歩らとテトラポッド抱きに来るよ」

 

このちょっと不思議な文章も、じつは回文になっている。1月22日に発売された大人の絵本『回文さがし~だんぱつパンダの冒険~』(光文社)に登場する回文なのだが、著者である手賀沼ジュン氏はこう語る。

 

「この回文ってやつは案外、味わい深くておもしろいものなんですよ。想像してみてください。あの、おすぎさんとホトトギスが、並んで仲むつまじく歩いているところを。なんだかとても、ほっこりする光景ではないですかね? そして、なんてことでしょう。あの文豪の国木田独歩先生が、仲間たちと夜な夜な浜辺に集まってテトラポッドを抱きしめているんですよ? そんなシュールなシチュエーション、普通に考えたら絶対に思いつかないのではないでしょうか」

 


あの有名人だってあんなことになっちゃう! 回文の世界でしか成立しえないシチュエーションは必見

 

回文のおもしろさ、というより、手賀沼氏のつくる回文のおもしろさは“回文だからこそ誕生する、不思議でヘンテコな光景”にある。書籍に登場する回文は、その数なんと400以上。ツイッターでもその一部が確認できるが、持ちネタ数千(!)の中から厳選したという、抜群にくだらないのにそこはかとなく知的な回文の世界は、不安にかられるニュースが続くこのご時世にだからこそ、目撃することで、ココロとアタマの免疫力を上げておきたい。ちなみに著者は「歌ネタ王決定戦2014」で優勝を果たす芸人だけあり、どの回文をとってもゲラゲラ笑える。そして、回文を探しながらページをめくる時間は、素晴らしい脳トレにもなりそうだ。

 

さらには、特設サイトもオープン。「回文さがし」をゲーム形式で楽しめるコンテンツもあり、じわじわくる……。

 


さて、この絵はどんな回文かな? サイトでは、「回文レーダー」をクリックすると笑撃の答えがポップアップ!

 

【Information】

『回文さがし』特設サイト
https://special.kobunsha.com/kaibunsagashi/

 

手賀沼ジュン氏Twitter
https://twitter.com/tegajun

 

『回文さがし~だんぱつパンダの冒険』

著者:手賀沼ジュン
価格:1,661円+税
出版社:光文社
https://www.amazon.co.jp/dp/4334951341

 

2020年、世の中から「笹(ささ)」が消えた……。主人公「だんぱつパンダ(回文)」は、仲間の「スリムリス(回文)」を引き連れ、大好物である「笹(回文)」を探すための旅に出る。すると思いがけず、世界にはたくさんの思わぬ回文が隠れていた!「森」「砂浜」「商店街」「動物園」など全18のスポットをめぐる、前代未聞の冒険スペクタクル!

 

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