出会いが増える春に知りたい「雑談」がうまくなる神フレーズ

春は「初めまして」が増える季節。新しく出会うママ友、パート先の同僚や上司、習い事の仲間……など、初対面の人と「どんな話をしたらいいのかわからない」と、悩む人も多い。

 

「ふだんから気心の知れた間柄なら、気を使うこともあまりないのでしょうが、沈黙を恐れるあまり無理にしゃべりすぎたり、反対に延々と話を聞かされて疲れたり、会話に困る場面が出てきます。そんなときのためにコツを押さえた“雑談力”を身につけておくと、まだ微妙な関係の人ともスムーズに会話を続けることができ、適度な距離間を保ちつつ良好な関係を築くことにつながります」

 

そう話すのは作家・心理カウンセラーの五百田達成さん。雑談を適当にこなそうとして、多くの人が失敗していると五百田さんは話す。雑談力を磨くためには、まず“やってはいけないこと”を把握しておくことが大切だという。

 

「やってしまいがちなのは、頑張っておもしろい話をしようとすること。雑談にオチや結論は必要ありません。とにかく会話のラリーを続ける。まずは会話が長続きしさえすればいいのです」(五百田さん・以下同)

 

たとえば、薄着の季節を前にすると、ダイエットが話題に上がる。「この冬に食べすぎて太ってしまったのよ〜」と相手が切り出したところで、「わかる」「わたしも」などとあいづちを打つ。ここからが注意。くれぐれも「糖質制限のダイエットがおすすめ」など、自分の意見をかぶせないように気をつけよう。この時点では情報交換をしようとするのはまだ早い!

 

次は五百田さんが考案した“神フレーズ”。初対面から人間関係が深まる過程で、頻繁に使用するフレーズも変わってくる。覚えておくと便利だ。

 

■会話のラリーの先制打「どうでもいい話なんですけど……」=無理におもしろい話をしようと気負わない

■単語そのままリピート「タピオカ」(※雑談相手の話のキーワードを復唱)=相手の話から、身近なフレーズを抜き出す。

■食べトーーク!「○○のパン屋さんがおいしい」=食べものなど、あえて子どもっぽい話題を選ぶ。

■とことん肯定&共感「たしかに!」=否定しない、同時にアドバイスもしない。

■“あいうえお”リアクション「あー!」「いいね!」「うーん」「ええ」「おぉ!」=シンプルに反応する。

■“ね(よね)”語尾「ね〜」「○○よね〜」=相手の話し言葉の語尾を変えることで話にのる。

■“H・O・O”上司対応「すてき〜!」=目上の人にはほめる(H)、教わる(O)、お礼を言う(O)で対処。

■“HOW”質問「○○はどう?」=「WHY」ではなく、調子などを「HOW」で問いかける。

 

「相手が意見を求めてきたら、そこで初めて『○○を使ってうまくいった』『○○がいいと聞いた』などと答えてもいいのですが、それまでは相手の話から単語を抜き出し繰り返すだけの『単語そのままリピート』でとにかく会話を続けましょう。質問しながら話を引き出そうとしないで『あ〜』『いいね』と、シンプルに大きなリアクションをするだけの『あいうえお』リアクションも効果的です」

 

とはいえ、何度か顔を合わせても、あいづちを打ってばかりいると、「そっけない人」「おもしろくない人」と思われてしまう。だからといって、安易に時事ネタを持ち出すのはNG。考え方が違う、知識を自慢していると思われるなど、ズレを生じさせることになりかねないためだ。話題の選び方では、共通の趣味を探すのもいいが、自分のアピールをしすぎて相手の話を奪ってしまい、「マウンティングされた」と勘違いされる恐れも。そんなときは、食べものに関するトークで話を盛り上げる「食べトーーク!」も便利。たとえば、「駅前のパン屋さんがおいしい」という話題になったら、「わたしも好き」「生食パンがおいしい」と会話のキャッチボールを続ける。共感を得やすい話題を選ぶのがコツだという。

 

「そこでも、とことん肯定して、共感することが大切です。パンの話題で盛りあがっているときに、『糖質制限をしているから炭水化物を控えていて』『あのパン屋さんよりも、××のお店のほうが』などと話題を変えたり、否定したりすることのないように。安売りやお得な情報のアドバイスもおせっかいのもと。近くのパン屋さんの話に終始することがカギです」

 

会話する機会が増えてきたら、自分自身の「困ったこと」を話題にあげてくる人もいる。たとえば、「うちの夫は靴下を脱ぎっぱなしで……」「義母の介護が大変で……」と、切り出されたら、『「ね」「よね」語尾』が有効だ。

 

「『靴下ねー』『大変よねぇ』といったように、返事をするのにとどめておきましょう。なかには『そんなことないでしょう』と否定してもらいたくて困った話をあえて振ってくる人もいますが、余計なことを口走ってかえって相手の機嫌を損ねる恐れもあるので、困った話を持ちかけられても、否定するのは避けたほうがベターです」

 

義理の両親や親戚と会うときも、会話に困るシーンの1つ。「そのスカーフすてき!」とさりげなく、ほめる(H)。「どこで買ったか教えてください」と、教わる(O)、「今日はありがとうございます」と、お礼を言う(O)、「『H・O・O』上司対応」で切り抜けよう。

 

それでも会話に詰まってしまいそうなら「体の調子はどうですか?」「今年の花粉症どうですか?」と、気遣いを見せながら「『HOW』質問」でさりげなく聞こう。「WHY」型の質問より、相手が切り出すきっかけを導きやすい。

 

「雑談をしながら少しずつ相手のことを知っていくと、相手に興味が湧いてきます。信頼関係や交友関係はそうしたことの積み重ね。ですから焦らないで時間をかけるつもりで話しましょう。日々のちょっとした会話が楽しいと、人生もいっそう楽しくなりますよ」

 

人付き合いをラクにし、良好な関係の構築に一役買ってくれる神フレーズ。ぜひ身につけておこう。

 

「女性自身」2020年3月24・31日合併号 掲載

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