退職金でローンの一括返済はNG!コロナ時代の住居費新常識
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■退職金は老後資金に回すのがベスト

 

「かつて、住まいは資産になる持ち家が理想という“持ち家神話”がありましたが、その神話はもう崩れました。場所によっては資産価値がほとんどないこともあり、資産どころか、かえって管理コストばかりがかかる“負動産”になってしまう恐れがあります。これからの時代は、ライフスタイルに合わせて賃貸を選ぶという選択肢はありだと思います」

 

高齢になると賃貸契約をする際、保証人がいないことが問題になるが、高齢者を対象にした「保証人制度」も増えているので慌てる必要はない。

 

また、すでに家を購入している人も、退職金をあてにしたローンの一括返済や、ボーナス併用払いをしている人は注意が必要。

 

「このご時世では退職金の金額が減ってしまうことも考えられますが、それでも退職金は老後資金に回すのがベスト。退職金でローンを一括返済してしまうと、不測の事態に備えた蓄えがなくなってしまいますから。ローンが残る間は働き続けて、なるべく月々の手取りの25%以内で返済計画を立てましょう。ボーナス併用払いにしている人も、ボーナスの減額に備え、ボーナス返済分を1カ月分にならして収支を見直しましょう」

 

利息を払うのは1円だってイヤ、とばかりに繰上げ返済をやりすぎるのも間違いだそう。超低金利が続いている間は、住宅ローン控除の額が利息の支払い額を上回ることも多いので、やみくもに繰上げをする必要はないというのだ。

 

【これまでの常識】

・住まいは持ち家が理想
・住宅ローンは退職金で完済する
・住宅ローンは繰上げ返済すべし

 

【これからの新常識】

・ライフスタイルに応じて賃貸もあり
・退職金は老後資金として確保
・住宅ローン控除を上手に活用

 

高額な「住居費」をなるべく抑え、老後の病気や介護に備えた資金を手元に残しておくのがこれからの新常識!

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