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「50歳以降の転職や再就職の武器として役立つのが資格です。将来のニーズを見据えて“稼げる”資格を取得すれば75歳くらいまで働くことも可能でしょう」

 

こう語るのは、キャリアコンサルタントの草分けとして講演・執筆でも活躍する上田晶美さん。

 

「主婦のパートとしてよく連想されるスーパーのレジ業務は無人化が進んでおり、今後求人が減っていきます。そんなときに資格があれば、仕事の選択肢が増えるうえ、資格が必要な仕事は給与アップにもつながりやすいのです」

 

時給1000円のレジ打ちで1日7時間、月20日働いても月収は14万円。資格取得によって時給1500円の仕事に就ければ同じ労働時間で月収は21万円に。逆に、これまでより働く時間を短くして同じ収入を得ることも可能になる。

 

では、いったいどのような資格を取得すればよいのか? じつは従来“稼げる”とされていた資格にも変化が訪れているという。

 

「これまで人気だった医療事務や簿記などにも自動化の波が。今後需要は少なくなっていくのでおすすめできません。

 

10年、20年先も働くことをイメージすると、AIに取って代わられないような高度なコミュニケーション能力を必要とする仕事につながるものがおすすめです」

 

一方、現在、盛り上がっているのは“ペット”関連の仕事だそう。確かに、東京都内の求人情報をみると、時給2000円のペットシッターの募集も少なくない。

 

「コロナ禍にペットを飼う人が急増したことで、ペット関連の産業は需要が高まっています」

 

現在日本で飼育されている犬や猫は1600万頭といわれ、その数は日本の15歳未満人口より多い。また、若い世代での共働き世帯の増加はペットの世話を含む“家事の代行”や“育児”の需要を高めている。

 

「ベビーシッターやペットシッターはクライアントから信頼を得られれば、引く手あまたの職業。

 

無資格でもできますが、それほどハードル高くなくとれる『認定ペットシッター』や『認定ベビーシッター』を取得すると就職しやすく、マッチングサイトなどを利用し個人で仕事をする場合もお客さんを得やすいでしょう」

 

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