■ダメ事例3 窓口で「おすすめは何ですか?」ときく
投資の初心者は「専門家の言うとおりが安心」と思いがちだ。
Cさんも、新NISAを始めようと考えたが、何を選んでいいかわからない。
プロの意見を聞いてみたくて「おすすめは何ですか?」
【対処法】
即座に「これがおすすめです」と示された投資信託にCさんはなんとなく不安があった。
だが「専門家が大丈夫と言うのだから」と自分を納得させて契約。運用開始後、専門家の予想した利回りに到底届かず、自宅のリフォーム費用が捻出できなかった。
「人それぞれ働き方や人生設計が違います。老後といっても、お金が必要なタイミングはそれぞれ異なります。それらを何も聞かずに提示するおすすめ商品は、誰が得をする、誰にとってのおすすめか、考えてみてください」
金融機関がもうかる商品かも。
■ダメ事例4「とにかくもうかる投資がしたいの」とリスクを度外視する
夫の定年退職が間近になったDさんは、老後資金不足に焦っていた。
コツコツ貯金では間に合わない。一発逆転をねらって証券会社の担当者に「もうかる投資がしたい」と相談したら、「成長投資枠がもうかります」
【対処法】
新NISAのつみたて投資枠には、長期分散投資に適すると金融庁が認めた投資信託が並ぶ。これらは信託報酬などの手数料が安く、金融機関のもうけは少ない。
いっぽう成長投資枠は、ハイリスクな商品や手数料の高いものもあり、選択眼を必要とする。
「成長投資枠は投資スキルが成長してからチャレンジを。投資初心者に『もうかる』を連呼する金融機関は避けたほうが無難です」