「プリッツ+チョコレート=うまい!がポッキー誕生の原点ですが、実現化が予想以上に難しく……。全体にチョコをかけると、持ったとき手が汚れてしまう。そんなとき、全体にチョコをかけなくてもいいのでは?と思いついたんです。プリッツ部分をまっすぐに焼く、折れないように切る、チョコを均質に塗る、この3つがポッキーを支える生命線の技術です。最初は下のほうにばかりチョコが多くなり、均質に塗ることができませんでした。やっと開発した“均質に塗る”技術は実は社外秘で、工場見学でもそこだけはお見せしていないんですよ」
こう語るのは、江崎グリコ株式会社チョコレートマーケティング部の三木孝司さん。’16年秋に50周年を迎えたポッキー。そんな、愛され続けて半世紀のポッキーのトリビアを三木さんが教えてくれました!
【ポッキートリビア1】累計で販売した箱を重ねると !
「ポッキーは世界累計販売数100億箱を突破し、パッケージを重ねると地球から月を2往復以上できるんです」
【ポッキートリビア2】発売当初、ポッキーは別名だった!
「発売当時は『チョコテック』という名前でした。ですが商標登録の段階で、使用不可能だと判明。そこで、食べるときの“ポッキン”という音にちなんで『ポッキー』に改名したんです」
【ポッキートリビア3】ヨーロッパでは別の名前で販売!
「ヨーロッパでは『MIKADO』という名前で売られています。『MIKADO』というのは、竹ひご状の棒を使うヨーロッパの伝統的な遊びで、ポッキーの形状と似ていることから命名されました」
【ポッキートリビア4】日本にも別名のポッキーが!
日本にも、ポッキーという名前ではない“高級版”の商品がある。阪急うめだ本店などで限定販売されている「バトンドール」という商品で、パッケージには江崎グリコという会社名すら記載されていない。「グリコのポッキーだとどうしても日常感が出てしまいます。『バトンドール』とはフランス語で『黄金のスティック』の意味。高級感のあるプレミアムスティックスイーツとして、ポッキーとは違う楽しみ方をしてもらいたいという思いで名前を伏せました」。
【ポッキートリビア5】義理チョコ用のポッキーがある!
そろそろ気になるバレンタイン。江崎グリコでは販売期間1〜3月としてバレンタイン向けのポッキーを販売!「本命には『Sukky』(スッキー)と『Lovecky』(ラブッキー)、友チョコには『Tomocky』(トモッキー)、義理チョコには『Giricky』(ギリッキー)などなど特別なパッケージが販売されます」。
長きにわたり愛され続けるポッキー。地球と月との“3往復”を目指し、これからも進化を遂げていきそうだ。