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JR九州のクルーズトレイン「ななつ星」の登場以来、観光列車が大ブームだ。7月21日には横浜と伊豆急下田間を走る「ザ・ロイヤルエクスプレス」が運行を開始。豪華な雰囲気にもかかわらず、1人2万5,000円からと手の届きやすい価格で、すでに申し込みが殺到している。旅行ジャーナリストの村田和子さんはこう話す。

 

「今年は『TRAIN SUITE 四季島』(JR東日本)や『TWILIGHT EXPRESS 瑞風』(JR西日本)など、豪華クルーズ列車の登場が注目されていますが、もっと手ごろな価格で楽しめる魅力的な列車も、たくさんあります。とくに最近は、女性をターゲットにした列車が増えています」

 

そこで今回、村田さんに紹介してもらった、料金も比較的手ごろで夏の絶景が満喫できる、女子旅にピッタリの列車をご案内!

 

■北海道・くしろ湿原ノロッコ号(JR北海道)

 

国立公園である釧路湿原の中を走り、大自然の景観を間近に眺められる。湿原の中を蛇行する釧路川と並走するポイントも。

 

「窓の広い展望車(指定席)がおススメ。窓を開けて爽快な風を感じながら雄大な景色を楽しめます」(村田さん・以下同)

 

釧路原駅で途中下車して、釧路湿原を見渡す細岡展望台へ行くこともできる。

 

運行区間:釧路〜塘路/料金例:540円(釧路〜塘路・片道)※指定席料金は別途520円/運行日:7〜8月は毎日運行。

 

■関東・伊豆クレイル(JR東日本)

 

伊豆の東海岸の景色を眺めながら、お酒と食を楽しむリゾート列車。和モダンな落ち着いた内装の車内は、ゆっくりとくつろげる雰囲気。

 

「料理や器の監修も女性が手がけており、車内の雰囲気も女性好み。まさに女性同士の旅にぴったりの列車です」

 

デザート付きランチセットでは、ドリンクに伊豆のクラフトビールも選べ、お酒好きも満足できる。下り区間3号車限定で、ワイン飲み放題プランもあり。

 

運行区間:小田原〜伊豆急下田/料金例:1万1,600円(小田原→伊豆急下田・片道 ランチセット付き)/運行日:土・日曜、祝日中心に運行(詳細はHPなどを参照)。

 

■北陸・のと里山里海号(のと鉄道)

 

通常は40分の能登半島沿岸の道のりを60分かけゆっくりと走る。沖合に能登島を望む七尾北湾は見どころの1つ。能登中島駅で一時停車し、全国的にも貴重な鉄道郵便車の見学ができる。

 

「車内には輪島塗や珠洲焼といった伝統工芸品が飾られ、シックな空間。居心地がいいです」

 

土日祝日に運行する「ゆったりコース」では有名パティシエのスイーツ、和倉温泉の名店が手がける寿司弁当、能登の地酒いずれかの飲食プランも選べる。

 

運行区間:穴水〜七尾/料金例:1,500円(穴水〜七尾・片道)※スイーツプランは3,000円(乗車運賃含む・予約は3日前の正午まで)/運行日:「ゆったりコース」は土・日曜、祝日および指定日運行。

 

■近畿・天空(南海電鉄)

 

標高差443メートルの区間を走る山岳列車。終点の極楽橋駅まで急勾配の斜面を上っていく。

 

「移り変わる山の景色をワイドな車窓から満喫できます。ほとんどの座席が窓に向いているので、景色を楽しむには絶好の列車」

 

上古沢駅から紀伊細川駅の間は、山岳の険しいパノラマが広がる。終点に到着したらケーブルカーに乗り換え、世界遺産・高野山へ。

 

運行区間:橋本〜極楽橋/料金例:1,340円(橋本〜高野山・片道 極楽橋〜高野山間のケーブルカー運賃含む)/運行日:水・木曜を除く毎日運行(ただし水・木曜が休日の場合は運行)。

 

■九州・おれんじ食堂(肥薩おれんじ鉄道)

 

「ななつ星」のデザイナーで知られる水戸岡鋭治氏がデザインした豪華レストラン列車。変化に富む九州の西海岸を眺めながら、熊本、鹿児島の旬の食材を使ったフレンチや和洋折衷のコース料理などを味わえる。

 

「とにかく海の景色が素晴らしい。穏やかな不知火海とダイナミックな東シナ海の対照的な2つの海を満喫できます」

 

ディナーを提供する夕方の便では、地元出身のアーティストらによるピアノ演奏やジャズ演奏も。

 

運行区間:川内〜新八代/料金例:2万1,000円(川内→新八代・片道 クルージングディナー付き)/運行日:金〜日曜、祝日。

 

この夏は、列車の中から優雅に絶景を堪能しよう!

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