「年の差があっても、うまくいっている夫婦は、『年が違うからわからないのはしょうがないね』と、年齢の差をいい意味で言い訳にしています。年齢の違いから生まれるギャップを楽しめることができているんですね」

 

『[年の差婚]の正体』(扶桑社新書)の著者でマーケティングライターの牛窪恵さん。彼女は、年の差婚を成功に導くポイントをこう説明する。

 

「年の差婚をされた方に取材してみると、皆さんが年齢をあまり意識していなんです。付き合い始めた途中で年齢差に気づいても、そんなに気にならなかったという方が多かったですね。でも一緒に生活をしてみて初めて分かる違いが、意外なところにもあるので、コミュニケーションはきちんと取られていました」

 

これまでは、男性が年上の年の差婚が多数を占めていた。しかし最近は、女性が年上の年の差婚も増えているという。そんなケースで注意しなければいけないのは――。

 

「男性は、35歳ぐらいでさまざまな感覚が変わるんですね。たとえば女性の好みが変わったり、仕事に責任が生まれる立場になってきます。夫が年下の場合、ようやく35歳くらいで一人前になる方がすごく多いようです。妻が年上の場合『私が何でもやってあげるわよ』と、最初はかわいがってあげていたのに、夫が35歳くらいになると、『いつまで子供扱いしないで欲しい』と思うことも多いようです」

 

35歳で豹変するという年下夫。年の差婚の難しさの一因は、夫婦の“上下関係”にあるようだ。

マーケティングライター、世代・トレンド評論家
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