’07年にテレビ番組がきっかけで両胸に乳がんが見つかり、2度の乳房温存手術、放射線治療、その後5年間に及ぶホルモン治療を受けがんを克服。現在は早期発見を目的としたチャリティ活動にも積極的に取り組む山田邦子さん(53)と、今年2月にたまたま受けた自治体の検診で右胸に乳がんが見つかり最新の全摘出同時再建手術を受けた、元アナウンサーでお笑い芸人の小林アナ(31)。今回、芸人としても先輩後輩である2人に乳がん貴重な体験談を語ってもらった。
山田邦子(以下・山田)「私は乳房温存手術だったけど、それでもショックなのに全摘出と言われたら本当にショックよね。たかがおっぱい、されどおっぱいなのよね。小林さんは再建までしたのよね?」
小林アナ(以下・小林)「大きな総合病院では、ほとんどが全摘出して乳首も取って1年かけて再建という方法しかなかったのですが、ナグモクリニックの南雲吉則先生に初めて全摘出同時再建手術ができると言われて」
乳がんを克服するために、どれくらいの費用がかかったのか?
小林「私の場合、総額で100万円ほどかかりました。右胸の全摘出同時再建手術と一緒に、右胸に合うように左胸も豊胸したんです。乳がんの手術自体は17万〜18万円くらいだったと思います。全摘出したおかげで手術してからは一切お金がかからないです」
山田「私はね、両胸とも早期発見で乳房温存手術が可能だったんだけども、それもあって手術後も延々とお金がかかったの。手術後、1カ月間の放射線治療、それから5年間、薬を毎日ひと粒飲むだけなんだけどホルモン治療、そのお薬代は半年ごとに1万5千円くらいかかったわ」
入院・手術後も乳がん克服には高額な治療費などが必要になる場合がある。そこで大事なのが医療保険選びのポイントだ。
山田「2回手術しているんだけど、入院は合わせて10日間くらい。入院は一応、芸能人だしご迷惑にならないように個室を選んだら1泊3万円の部屋で、部屋代だけで30万円かかったわ!そこに手術代、お薬代、検査費用も意外と高いのよね。それでもたまたまお付き合いで大きながん保険に2つ入っていたからよかったわ。総額で300万円以上かかったと思うんだけど保険でばっちりよ」
小林「私は乳がんのなかでも非浸潤性のがんだったので、入っていた医療保険ではがんと認められなくて40万円しか下りませんでした。同じがんなのにどうしてと。それに豊胸手術も同時に行ったので美容整形扱いになってしまって、国の高額療養費制度を利用しても3万円くらいしかもらえなかったんです」
山田「そこは改善してほしい点よね。あと、がんは長いお付き合いになるから退院後の治療や通院、再発に至るまでカバーしてくれるかどうかが医療保険を選ぶポイントなんだよね」