「『健康』というキーワードを意識しすぎると、頭の中で“あれはダメ”“これはダメ”と、物事に対して柔軟性がなくなり、なんでも硬く考えてしまう。そうなると“健康病”という病いにかかり、ストレスがたまる原因となります。ストレスがたまると、免疫力は低下。さまざまな病気を引き起こす可能性があります」
そう話すのは、免疫学の世界的権威、順天堂大学医学部の奥村康特任教授。ストレスをため込んで体調を崩し、病気を引き起こす人の大半は真面目なタイプだという。そこで免疫力がみるみる上がる「ぐうたら生活」のポイントを教えてもらった。
〈1〉失敗したら自分で責任を負わず、人のせいにしろ!
「責任感の強い人は、仕事などで失敗した場合、すべて自分のせいにして内にこもるタイプが多いです。そういう人はNK活性(ナチュラルキラー細胞の働きの強さを表す、生体の免疫力の指標)が下がり、寿命が短く、がんになる確率が高いとされています。だから、失敗したら人のせいにする人のほうが免疫力も下がらず、長生きできます」
〈2〉喫煙は脳を活性化し、ストレス解消にも効果が
「たばこを1日に2〜3箱吸うと肺気腫になる可能性がありますが、1箱程度なら逆に、うつやパーキンソン病になりにくいという研究結果もあります。たばこを吸うと頭の中が真っ白になり、何も考えない時間がつくれます。ときどき頭の中を真っ白にすることは、ストレス解消にも効果的です」
〈3〉ストレス解消にはゲラゲラ笑うことがいちばん!
「人間は笑っているとき、頭の中が真っ白になるんです。たばこを吸っているときと同じで、ときどき何も考えていない空間を作ることが、ストレス解消に非常に有効で、免疫力をアップします」
〈4〉お酒は二日酔いしない程度、毎日飲むと免疫力もUP
「個人差がありますが、だいたい二日酔いしない程度の飲酒が、免疫力を上げるのに効果的とされています。実際、飲まない人より、毎日飲んでいる人のほうが病気になりにくいですから」
〈5〉自分にプレッシャーをかけるより、決め事は“三日坊主”ぐらいの気持ちで!
「不真面目な人は、そもそも決め事を作らない。作ったとしても、たいがいは三日坊主。できなくても落ち込むことがない。決め事はハードルを上げないで、負担にならない程度に」
〈6〉仲間と人の悪口を言いながら食事するとストレス発散になり、免疫力も上がる!
「これは、笑うことと同じぐらい免疫力がアップします。一緒に悪口を言える仲間が自分の周りにいるかどうかがポイント」
〈7〉真面目な人よりも、スケベな人のほうが長生きする
「コレステロールの数値が高い人は陽気で頭の回転が速く、非常にスケベな人が多いのです。それは男性ホルモンが豊富だから。逆に、コレステロール値が低い人は、話をしても面白くない人が多い。コレステロール値は300ぐらいまでは問題ないです。無理に数値を下げるとさまざまな病気になる可能性もあります」
ストレス発散生活で、どんどん寿命を延ばしましょう!