元フレンチの料理人の腕をふるい、家庭の残りモノからゴージャスなおかずを生み出す志麻さん(38)。
「フランスの人は『作る時間より食べる時間』と言い、食事の時間を大切にします。忙しい日本人は食事の時間を削りがちですが、夕食は1日の出来事を家族で話しながら取るほうが幸せ。そのために、1週間分のつくりおきをおススメしているんです」(志麻さん)
いま話題の“伝説の家政婦”志麻さん(38)は、フレンチレストランで15年、料理人として働いた後、フランスの家庭料理を学ぶために退職。そして家事代行マッチングサービスの「タスカジ」に登録すると、「冷蔵庫の残りモノで豪華な料理を作ってくれる!」と話題となり、1年足らずで定期契約顧客数ナンバーワンに。著書『志麻さんのプレミアムな作りおき』(ダイヤモンド社)も出版した。
そんな志麻さんが、本誌のために即興料理を披露。今回は肉や野菜に加え、残りモノの定番「マーマレード」「ピーナツバター」「塩昆布」「切り干し大根」「チキンラーメン」の5品を使ってもらった(材料はすべて3〜4人分、時間はすべて目安です)。
■さつまいものマーマレード煮
【材料】
さつまいも…2分の1
マーマレード…大さじ1〜2
水…300ml
砂糖…小さじ1
【作り方】
(1)さつまいもは皮付きのままくし切りにし、砂糖、水を加えて10分煮る。
(2)マーマレードを加えてさらに5分煮る。
【ポイント】
マーマレードを使うとレモン煮よりもかんきつの風味が濃く出る。マーマレードは甘いので、砂糖は少なめでOK。
■ピーナツバターの白あえ
【材料】
いんげん…1パック
にんじん…3分の1
エリンギ…1本
絹ごし豆腐…1丁
A(だししょうゆ…大さじ1、ピーナツバター…大さじ1、味噌…大さじ1、砂糖…小さじ1)
【作り方】
(1)いんげんは両端を切り落とし、半分に切る。にんじんとエリンギはいんげんの太さにそろえて切る。豆腐は水切りしておく。
(2)1の野菜を1〜2分ゆで、さましておく。
(3)水切りした豆腐と、2を混ぜたら、よく混ぜ合わせたAをあえる。
【ポイント】
ごまの代わりにピーナツバターを使うとコクがUP! 野菜は同じ長さや太さに切ると火の通りが均一になる。
■切り干し大根の塩昆布煮
【材料】
切り干し大根…1袋(50g)
にんじん…2分の1
みりん…大さじ1
しょうゆ…大さじ1
塩昆布…大さじ2
水…400ml
【作り方】
(1)切り干し大根は、15分ほど水で戻しておく。にんじんはスライスしてから千切りにする。
(2)1と水、みりん、しょうゆを鍋に入れ、中火で15分煮たら塩昆布を加え、さらに5分煮る。
【ポイント】
塩昆布はだし代わりになり、見た目のアクセントにもなるので重宝する食材。にんじんは切り干し大根と同じ細さに切ると火の通りが均一になり、仕上がりもキレイ。
■チキンラーメンとんカツ
【材料】
豚肩ロース…3枚
チキンラーメン…1袋
パン粉…適量
塩・こしょう…適量
油…80〜100ml
A(卵…1個、水…大さじ1、小麦粉…大さじ4)
【作り方】
(1)豚肉の筋に切り込みを入れ、塩・こしょうをする。
(2)ボウルにAを混ぜ合わせる。
(3)ワインの瓶などでチキンラーメンを袋の上からたたいて砕き、ボウルで小麦粉と合わせる。
(4)1の豚肉に2をかけたら、3に押しつけるように衣をつける。
(5)フライパンに5センチの油を入れて熱し、150度で7〜8分、きつね色になるまで揚げる。
【ポイント】
チキンラーメンを砕いた衣の独特の食感に感激! 豚肉は買ってきたトレイの上で下ごしらえすれば洗い物が減る。
あまり食材を使い回してレシピを格上げしよう!