免疫学の権威が監修「血液型別なりやすい病気」AB型編
今月、東大医科学研究所などの研究チームが《O型はA型に比べて、1.4倍、十二指腸潰瘍になりやすい》という研究結果を発表した。
「免疫学が専門の私は、血液型によってかかりやすい病気があることを断言します」と語るのは『血液型の科学』(祥伝社)の著書もある東京医科歯科大学の藤田紘一郎名誉教授だ。
その理由として教授は、「免疫学的にはO、B、A、AB型の順に免疫力が強い。また、人間や動物に血液型があるように、ABO型の各血液型を持つ病原体が存在し、同じ血液型の人間を好む性質を持っている。血液型を持たない病原体でも、特定の血液型を好む病原体がある」ことを挙げる。
そこで、血液型別でかかりやすい病気とその対策を、藤田教授に緊急監修してもらった。今回は、血液型で1番免疫力の弱いといわれる「AB型」。AB型は人類のなかで、最も歴史の浅い血液型で、日本人のAB型が占める割合はわずか9%。A型とB型の両方がかかりやすい病気を併せ持っているため、病気に最もかかりやすい血液型だという。
たとえば、A型がかかりやすい胃がんや食道がん、B型がかかりやすい肺炎球菌性肺炎やサルモネラ菌食中毒などに、AB型は弱いと藤田教授は指摘する。
「特に、梅毒には極めて抵抗力が弱いため注意が必要です。梅毒はHIVの感染のリスクを高めてしまう性病です。性交渉の際、コンドームの着用を心がけたいですが100%は防げません。お互い、セックス・パートナーが特定のひとりの場合は問題ないでしょう。しかし、一夜限りの過ちでパートナーにうつしてしまうこともあるのです」
とはいえっても、AB型はA型とB型のマイナス要素ばかり持っているだけではない。血液型によって合う食べ物、合わない食べ物があるが、AB型に関しては“どんな食べ物”でも体質に合う特殊な血液なのだ。そのため、ほかの血液型と比較して、最も食物アレルギーを起こしにくいという特徴も持っていることを覚えておこう。