話題のスポットやニューオープンのお店を、本誌編集者・めた坊(41歳独身。食いしん坊生活が続き、身長170センチで体重はかろうじて0.1トンを切るメタボ体形に成長)が覆面取材。“勝手に対決”させるこの企画。今回はハッピーになれる「酉美術展」対決だ!
■畠山記念館「新年の宴−トリ年を祝って−」
最初に向かったのは白金台にある畠山記念館。こちらでは「新年の宴−トリ年を祝って−」が開催中。能登国主・畠山氏の後裔、畠山一清氏が創立した私立美術館だ。落ち着いた雰囲気の庭を歩いていくとモダンな建物が。西洋風の外観とはうってかわって2階展示室は茶室などもあり和の雰囲気が満載。
そんな中で鳥にまつわる古美術品を堪能する。よかったのは展示品のみどころが書かれた「みどころペーパー」があったこと。これを片手に該当展示品を説明どおりに楽しんでみた。たとえば「竹鶏図」は、雄鶏の立派な尾と雛鳥の柔らかそうな羽毛にみとられる画技に注目とあるので、その部分を堪能。
『十二支蒔絵棗』では、今年の干支のトリはどこにいるのでしょうか?とあったので、目を皿のようにして鳥を探してみたり……。自分流に楽しむのもいいけど、専門家からの見方や楽しみ方も参考にして味わうことができた!
■古代オリエント博物館「干支展示:トリ」
つぎに向かったのは池袋にある古代オリエント博物館。「干支展示:トリ」が開催されている。こちらは人類の文明発祥の地「古代オリエント」に関する資料の展示だけでなく、調査研究も行っている博物館だけあって、約4,000点もの資料があるそう。今回の展示は、ハンムラビ法典複製のそばにあった。
鳥形をした神仏の加護がこもった護符に、愛らしいフクロウが刻まれている銀貨、ちょっとユニークな鳥形土器も。ほぼ実物大に作られたという聖トキ像は、くちばしや手足がブルーになっていてとてもきれい。
古代エジプトでトキは神聖な鳥としてあがめられていたのだそう。この時代は鳥葬が行われ、その説明も。鳥類が神霊とされ、ワシが霊魂を運んでいたとか。鳥は古くから特別な存在であったことを知ることができた!
【めた坊ジャッジ】「みどころペーパー」は素人にも楽しめる要素が満載。見やすさが決め手で今回は畠山美術館の勝利だ!